# セリアック病治療に新たな光：100種類以上の新薬候補が臨床試験段階へ

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- カテゴリ: テックニュース
- 公開日: 2026-09-04
- 更新日: 2026-09-04

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## セリアック病とは？未だ多くの患者が診断されずにいる現状

セリアック病は、小麦や大麦、ライ麦などに含まれるタンパク質の一種であるグルテンを摂取することで発症する自己免疫疾患です。自己免疫疾患とは、本来体を守るはずの免疫システムが、誤って自身の小腸粘膜を攻撃してしまう病気を指します。これにより、小腸が損傷し、栄養の吸収が妨げられるため、下痢や腹部膨満、疲労、貧血、体重減少など、多岐にわたる症状が現れます。

2024年の報告では、世界人口の約1～2％がセリアック病に罹患していると推定されています。しかし、症状の多様性や診断の遅れから、依然として多くの患者が未診断のまま過ごしているのが現状です。例えば、米国では最大83％、英国では約70％の症例が未診断または誤診されている可能性が指摘されており、早期診断と効果的な治療法の開発が強く求められています。

現在の標準治療は、生涯にわたる厳格なグルテン除去食です。しかし、食事療法を継続していても症状が残る患者も存在するため、これを補完する新たな治療法の開発が世界中で進められています。

![株式会社 マーケットリサーチセンター](/wp-content/uploads/2026/08/f9e3d8f8e202f8f73a9ce773fd83582c.webp)

## 新たな治療薬開発の波：100種類以上の薬剤候補が臨床試験中

株式会社マーケットリサーチセンターが発表した「セリアック病パイプライン分析2026」レポートは、現在臨床試験段階にあるセリアック病治療薬について包括的な分析を提供しています。このレポートによると、100種類以上の薬剤候補が開発中であり、50社以上の企業がこの分野に参入しています。パイプライン分析とは、医薬品開発の各段階（研究、前臨床、臨床試験フェーズなど）にある薬剤候補の状況を分析することです。

主な研究領域としては、グルテンによる腸管障害を抑える「酵素療法」、腸のバリア機能を改善する「タイトジャンクション調節薬」、そして免疫反応を調整する「インターロイキン15（IL-15）を標的とする免疫調節療法」などが挙げられます。IL-15は免疫細胞の成長や活性化に関わる細胞間の情報伝達物質で、セリアック病ではこのIL-15が過剰に作用すると考えられています。

臨床試験の段階別に見ると、第Ⅱ相試験が全体の42％と最も大きな割合を占めています。これは、多くの薬剤が有効性と安全性を確認する重要な中期開発段階にあることを示しており、今後の承認や治療選択肢の拡大に繋がる可能性が高いことを示唆しています。

## 注目のパイプライン薬剤：未来の治療選択肢

セリアック病の治療薬パイプラインでは、多様な作用機序を持つ薬剤が開発されています。

### TEV-53408：免疫反応を抑制するモノクローナル抗体

Teva Pharmaceutical Industriesが開発する「TEV-53408」は、インターロイキン15（IL-15）を標的とするモノクローナル抗体治療薬です。モノクローナル抗体とは、特定の標的（この場合はIL-15）にだけ結合するように人工的に作られた抗体（免疫反応に関わるタンパク質）のことです。本剤は、グルテンによって引き起こされる異常な免疫反応を抑制し、腸管障害を軽減することを目指しています。2025年5月には、アメリカ食品医薬品局（FDA）からファストトラック指定を取得しており、これは重篤な疾患に対する新薬開発を加速させるための制度で、承認審査プロセスが迅速化される可能性があります。現在、第Ⅱa相試験で有効性と安全性が評価されています。

### HB-2121：診断精度向上に貢献する経口診断薬候補

Nielsen Fernandez-Becker氏が研究を進める「HB-2121」は、経口投与型の診断薬候補です。セリアック病の発症に関与するとされる酵素、トランスグルタミナーゼ2（TG2）を標的としています。TG2はグルテンを変化させ、免疫反応を引き起こしやすくする酵素です。この薬剤は、腸管内で活性化しているTG2に結合し、酵素活性を可視化することで、疾患メカニズムの理解や診断精度の向上に貢献する可能性があります。現在、第Ⅰ相試験で安全性や忍容性が評価されています。

### VTP-1000：グルテン免疫寛容を誘導する注射型免疫療法

Barinthus Biotherapeuticsが開発する「VTP-1000」は、注射型の免疫療法です。グルテンに対する異常な免疫反応を抑制し、免疫寛容（免疫システムが特定の抗原に対して反応しない状態）を誘導することを目指しています。この薬剤は、特定の技術を活用し、グルテン由来のペプチド抗原と免疫抑制剤をナノ粒子として送達することで、病原性T細胞の活動を抑え、制御性T細胞の活性化を促すことを目的としています。現在、第Ⅰ相試験で安全性や薬力学が評価されています。

## セリアック病治療市場の未来

セリアック病は世界的に広く存在する疾患でありながら、診断の遅れや治療選択肢の少なさが課題となっています。しかし、診断率の向上、疾患認知度の上昇、そして未だ満たされていない治療ニーズが高いことから、セリアック病治療薬市場は今後数年間で大きく成長すると予測されています。

今回ご紹介した薬剤はいずれも研究開発段階にありますが、これらの進展により、従来のグルテン除去食療法を補完する、より効果的な治療法が患者さんに提供される未来がきっと来るでしょう。グルテン分解酵素、免疫調節薬、腸管バリア機能改善薬、免疫寛容誘導療法など、多様なアプローチが患者さんの治療負担を軽減し、生活の質の向上に貢献することが期待されています。

この調査レポートに関する詳細情報やお問い合わせは、株式会社マーケットリサーチセンターのウェブサイトをご覧ください。

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