# 日立が開発！社会インフラのフィジカルAIを安全に運用する「ガードレール技術」とは

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- カテゴリ: テックニュース
- 公開日: 2026-09-14
- 更新日: 2026-09-14

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## 社会インフラにおけるフィジカルAI運用の課題

産業、エネルギー、モビリティなど、社会の基盤となる分野では、現場のデータをAIが分析・判断し、ロボットの制御や設備の自動操作を行う「フィジカルAI」の活用が進んでいます。しかし、これらの「ミッションクリティカルな現場」（失敗が許されない重要な現場）では、AIの判断性能を高めるだけでは不十分でした。AIの制御指令によって過度な停止が発生し、かえって運用が滞るケースがあったのです。

また、システムの設計初期段階で、潜在的な危険要因（ハザード）を分析し、安全上の制約を定める作業は、膨大な文書を専門家が手作業で確認する必要があり、大きな負担となっていました。

## 日立の「ガードレール技術」が解決する課題

日立が開発したガードレール技術は、これらの課題に対し、AIと長年培ってきた「OT（Operational Technology）」（工場や電力設備など、現場の機器を制御するための技術）を融合させています。この技術は、日立の社会インフラ知能基盤モデル「IWIM（Integrated World Infrastructure Model）」を支える重要な技術と位置付けられています。

### 1. 設計初期の安全分析をAIで効率化

この技術では、システムの膨大な設計情報から、機器や機能、制御の関係性をAIが理解しやすい「ナレッジグラフ」（情報をネットワーク状に整理したデータ構造）として整理します。これにより、AIが潜在的な危険要因を分析し、安全上の制約を自動で抽出することを支援します。専門家による最終レビューは必要ですが、従来負担の大きかった初期分析作業を効率化し、安全なシステム設計の第一歩を強力にサポートします。

### 2. 実行中のAI制御指令をリアルタイム監視・補正

AIが生成した制御指令は、リアルタイムで「制御ガードレール」によって監視されます。この制御ガードレールは、設計時に定められた安全制約（停止余裕、速度・加速度、障害物距離など）を満たしているかを「CBF（Control Barrier Function、制御バリア関数）」（システムが安全に動ける範囲を数式で表し、指令を評価・補正する手法）に基づいて評価します。もし指令が安全制約を満たさない場合、AIの意図をできる限り保ちつつ、安全な範囲で指令を補正します。これにより、危険な状態への接近と、過度な停止による運用効率の低下という二つの問題を同時に解決し、安全な運用継続を支援します。

### 3. 安全性と運用継続性を両立する多層保護構造

この技術は、AIプランナー（制御指令を生成するAI）、制御ガードレール（指令を監視・補正する機能）、そして最終的な停止をAIとは別の安全装置が担う、日立独自の多層保護構造を採用しています。通常時はAIの柔軟な指令を活用し、物理的な制約違反が予測される場合は制御ガードレールが指令を補正します。それでも補正が困難な場合は、別系統の安全装置が非常時停止を発動します。この仕組みにより、最終的な安全機能を維持しながら、不必要な停止を減らし、社会インフラに求められる高い安全性と運用継続性を両立させます。

![フィジカルAIガードレール技術のしくみ](/wp-content/uploads/2026/09/56c293e057ebcdc7e46ae233fd615845.webp)

## 実証で確認された効果と今後の展望

このガードレール技術の有効性は、すでに確認されています。公開されている設計仕様を用いた予備評価では、重大な事故につながり得る主要ハザード22件中20件の抽出に成功し、初期安全分析支援として有効であることが示されました。

また、自動機械と人が混在する環境を想定した自動走行システムのシミュレーションでは、従来の非常時停止制御方式と比較して、過度な停止を89%削減できることが確認されました。これにより、安全制約を守りつつ、システムの運用継続性を大幅に向上できる見通しが得られています。

日立は今後、この技術をIWIMを構成するOTセーフティ技術として、実運用を想定した検証を進めていく予定です。さらに、社会インフラ全体を自律的に制御・最適化する次世代ソリューション群「HMAX by Hitachi」の進化に向けて本技術を強化し、産業、エネルギー、モビリティ分野など、ミッションクリティカルな社会インフラへの展開を目指します。

本成果の一部は、2026年9月15日からイタリア・ナポリで開催される国際会議「The IEEE International Conference on Intelligent Transportation Systems(IEEE ITSC 2026)」で発表され、2026年9月22日からドイツ・ベルリンで開催される「International Trade Fair for Transport Technology(InnoTrans 2026)」で展示される予定です。

## 日立製作所について

日立は、IT（情報技術）、OT（制御・運用技術）、プロダクト（製品）を組み合わせた社会イノベーション事業を通じて、環境・幸福・経済成長が調和する社会の実現に貢献しています。デジタルシステム&サービス、エナジー、モビリティ、コネクティブインダストリーズの4セクターに加え、新たな成長事業を創出する戦略SIBビジネスユニットの事業体制でグローバルに事業を展開し、Lumadaをコアとしてデータから価値を創出することで、顧客と社会の課題を解決しています。詳細については、日立製作所のウェブサイトをご覧ください。

[www.hitachi.com/ja-jp/](https://www.hitachi.com/ja-jp/)
