精神科の初診予診を、病院ごとの設問で「電話」と「Web問診」に振り分け MENTRAが精神保健福祉士の担当も自動で決まる新機能

精神科の初診予診を、病院ごとの設問で「電話」と「Web問診」に振り分け MENTRAが精神保健福祉士の担当も自動で決まる新機能

株式会社MENTRA(本社:東京都港区六本木)は、精神科・心療内科に特化した医療AI「MENTRA」のWeb問診に、新しい機能を追加し、提供を開始しました。病院ごとの設問を使って、受診前の確認を行う機能です。詳しく話を聞く必要がある人だけを精神保健福祉士(PSW)への電話に案内し、それ以外の人はそのままWeb問診へ進みます。問診が届くと、担当の精神保健福祉士が自動で決まります。この機能は、精神科病院からの要望を受けて開発されました。

精神科の初診予診を、病院ごとの設問で「電話」と「Web問診」に振り分け MENTRAが精神保健福祉士の担当も自動で決まる新機能

電話に集中してきた初診の「予診」

精神科の初診では、多くの病院が「予診」を行っています。受診の前に、精神保健福祉士が電話で事情を聞く対応です。入院の希望、ほかの医療機関での治療、身体の病気など、診察前に確認しておきたいことが多いためです。しかし、すべての申し込みを電話で受けると、精神保健福祉士の時間の多くが電話の受付と聞き取りに取られます。問診が届いた後も、誰が折り返すかをその都度決めることになります。そのため、担当があいまいなまま対応が遅れることもあります。さらに、受診前に何を確かめるか、誰が担当するかは病院ごとに異なります。決まった形のツールでは、その違いに合わせきれないことが課題とされています。

精神科の初診予診を、病院ごとの設問で「電話」と「Web問診」に振り分け MENTRAが精神保健福祉士の担当も自動で決まる新機能

病院が決めた設問で振り分け、担当まで自動で決定

新機能では、初診の人が問診の前に、病院が受診前に確かめたい設問に答えます。詳しく話を聞く必要がある答えがあれば、精神保健福祉士への電話を案内し、問診へは進みません。当てはまる答えがなければ、そのままWeb問診へ進みます。仕組みは次の4つで構成されています。

  • 病院が決めた設問で分ける:電話へ案内するかどうかは、病院が決めた設問と答えの組み合わせだけで決まります。行き先の判断にAIは使いません。同じ答えなら同じ行き先になり、なぜそうなったかを病院が説明できます
  • 担当を自動で決めて知らせる:問診が届くと、病院が決めた比率で担当の精神保健福祉士が決まり、本人にメールで知らせます。件数が少ない病院でも、比率どおりに分かれます
  • 対応待ちと対応完了を共有する:自分が担当する未完了の件数が画面に表示されます。対応を終えて「対応完了」を押すと、ほかの精神保健福祉士にも分かります
  • 案内で止まった人も記録に残す:電話を案内した人も、名前と連絡先が対応待ちの一覧に残ります。電話を受ける前から誰からの連絡かが分かり、受けた人がそのまま対応できます

設問の中身、電話へ案内する答え、担当者と割り振りの比率は、導入時に病院の運用を聞き取ったうえで設定します。担当者が休みの日は、その人には割り振られず、ほかの担当者で比率どおりに分け直されます。インターネットを使わない人の申し込みは、これまでどおり電話で受け付けられます。Web問診は、インターネットを使える人向けの窓口をもう一つ増やすものと位置づけられています。

予診の受け方も変わります。これまでは、すべての初診の電話を受けて聞き取りを行い、折り返す担当もその都度決めていました。今後は、受診前の確認によって「電話で話を聞く人」と「Web問診へ進む人」に分かれます。Web問診へ進む人には担当が自動で決まり、初診日は精神保健福祉士が電話で調整します。

精神科の初診予診を、病院ごとの設問で「電話」と「Web問診」に振り分け MENTRAが精神保健福祉士の担当も自動で決まる新機能

Web問診はスマホで回答、AIが診察前のサマリーを作成

MENTRAのWeb問診では、患者が自分のスマートフォンで問診を開いて回答します。入口は、病院のホームページのリンクか、院内に掲示されたQRコードです。アプリを入れる必要はありません。説明と同意、受診前の確認、名前などの基本情報の入力に続いて、設問に順に答えていきます。設問は、いまの相談内容、睡眠や食欲、生活の様子、これまでの受診歴などです。

回答が届くと、病院にメールで通知され、職員の画面の一覧に並びます。続いてAIが回答を読み、診察前のサマリーを作成します。サマリーには、要点、生活歴・家族歴、診察で確認したい点、留意点がまとめられます。電子カルテに貼り付ける文章も、ボタン1つで写せます。サマリーは診察の参考にするもので、診断は医師が行います。導入にあたって電子カルテを替える必要はなく、いま使っている電子カルテのままMENTRAを併用できます。

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病院ごとの要望を形にする、伴走型の導入

今回の機能は、ある精神科病院からの相談がきっかけです。「電話を介さず、最初からWeb問診で初診の申し込みを受けたい」という内容でした。MENTRAは病院の資料を読み込み、受診前の確認の設問と担当の決め方を病院と一緒に整理して形にしました。同社はこれまでにも、次のような個別の要望に合わせた作り込みを重ねてきました。

  • 医局会議の録音から、病院の定型様式どおりの議事録をPDFで作成
  • 病院の紙の問診票の項目を、Web問診とAIの要約にそのまま取り込み
  • 訪問看護の記録の下書きを、「短く」「要点だけ」といったAIへの一言で整える
  • 診断書・申請書類を、病院が実際に提出している様式どおりに作成

導入は4つの段階で進みます。まずヒアリングで、いまの業務の流れ、困っていること、要望を聞き取ります。次の整理・設計では、何を自動にし、何を人が判断するのかを整理して機能の形を決めます。設定・検証では、病院の設問や様式を設定し、実際の業務の流れで一緒に確かめます。最後の定着では、職員が迷わず使えるよう、導入後も運用に合わせて調整を続けます。こうした取り組みの結果、ある導入先の精神科病院では、使う職員が2名から18名に広がりました。月あたりの利用も、導入時の月9件から606件になったとしています。数値の集計期間は2026年2月25日〜2026年9月30日で、月あたりの利用と職員数は2026年9月の確定値です。株式会社MENTRAが自社サービスの利用データを自社で集計したもので、対象は導入先の精神科病院1施設で作成された音声記録すべて(削除済みを除く)です。

同社は、精神科病院・メンタルクリニックなどの医療機関を対象に、期限を設けず無料で相談を受け付けています。相談では、いまの業務の流れと要望を聞き取り、どこまで自動にできるかを一緒に整理します。受診前の確認やWeb問診の画面は、デモで確認できます。問診以外にも、記録、議事録、書類、受付などの業務の自動化について相談できます。患者情報の扱いについては、患者情報を扱う前提で設計されています。具体的には、アクセス権限の管理、操作記録の保存、医療機関ごとのデータ分離に対応しています。

出典:株式会社MENTRA