既設の同軸ケーブルで防犯カメラをIP化 旭東みらいテクノロジーが同軸イーサネットエクステンダー「LR1002-1ET/1EC」を2026年11月発売

既設の同軸ケーブルで防犯カメラをIP化 旭東みらいテクノロジーが同軸イーサネットエクステンダー「LR1002-1ET/1EC」を2026年11月発売

株式会社旭東みらいテクノロジーは、1ポート長距離同軸イーサネットエクステンダー「LR1002-1ET」(送信機)と「LR1002-1EC」(受信機)を2026年11月に発売します。送信機と受信機を組み合わせて使う製品で、既設の同軸ケーブルを使ってIPカメラシステムを構築できます。PoE規格(IEEE 802.3af/IEEE 802.3at)にも対応しています。アナログカメラ時代の配線資産を活かしながら、IPカメラへの移行を支援する製品です。

既設の同軸ケーブルで防犯カメラをIP化 旭東みらいテクノロジーが同軸イーサネットエクステンダー「LR1002-1ET/1EC」を2026年11月発売

防犯カメラのIP化を阻む「配線工事」と「100mの壁」

従来の防犯カメラ設備では、映像の伝送に同軸ケーブルが広く使われてきました。そのため現在も多くの施設で、壁内や天井裏に敷設された同軸ケーブルが設備資産として残っています。設備管理者にとって、設備を更新する際の大きな課題の一つは、今使っているアナログカメラの配線をできるだけ無駄にせずにIPカメラへ切り替えることです。

IPカメラを導入するには、イーサネットによるネットワーク環境が必要です。既設の同軸ケーブルを活用できず、カメラごとにLANケーブルを新設する場合は、設置台数や配線距離、建物の構造によって工事が大規模になることがあります。特に天井裏や壁内への配線が必要な施設では、工事費用が数百万円規模となるケースも想定されます。

距離にも制約があります。100BASE-TXなど、一般的なツイストペアケーブルを使うメタルLAN配線は、規格上1区間あたり100mまでが基本です。100mを超える場所にカメラを設置するには、中継用のネットワークスイッチや光ファイバー、専用の延長装置などを追加しなければなりません。門扉や駐車場、敷地外周など、ネットワークスイッチから離れた場所にカメラがある施設では、LANケーブルの新設工事に加えて、配線距離や中継設備の確保も課題になります。

既設の同軸ケーブルで防犯カメラをIP化 旭東みらいテクノロジーが同軸イーサネットエクステンダー「LR1002-1ET/1EC」を2026年11月発売

同軸ケーブルをIPカメラの伝送路として活用

LR1002-1ETとLR1002-1ECは、RJ-45とBNCを変換する機器として設計されており、同軸ケーブルを介した長距離の給電伝送に対応します。スイッチ側にLR1002-1EC、カメラ側にLR1002-1ETを設置すれば、既設の同軸ケーブルを使ってIPカメラシステムを構築できます。

コスト・距離・給電・設置の4つのポイント

  • コスト:既設の同軸ケーブルを伝送路として活かせるため、LANケーブルの新設工事を抑えられます。
  • 距離:RG59同軸ケーブルで400m/100Mbps、1000m/10Mbpsの伝送に対応します。100Mbpsと10Mbpsの2つの伝送モードを備えており、伝送距離に応じて切り替えられます。メタルLAN配線では届きにくい、スイッチから離れた場所のカメラも接続できます。
  • 給電:対応するPoEスイッチまたはPoE NVRと組み合わせることで、同軸ケーブルを介してデータと電力を伝送できます。LR1002-1ECのPoE入力端子をスイッチ側に、LR1002-1ETのPoE出力端子をカメラ側に接続します。
  • 設置:ジャンクションボックス内への設置と、DINレールへの取り付けに対応しています。動作温度は-30~+65°Cで、雷サージ保護(コモンモード:4kV/ディファレンシャルモード:2kV)も備えています。

伝送距離ごとの給電能力

給電能力は伝送距離によって異なります。距離が400mの場合、給電能力は48Vで9W、53Vで16Wです。1000mの場合は48Vで4W、53Vで6Wです。これらはRG59同軸ケーブル(最大直流抵抗:5.0Ω/100m未満)を使用し、ePoEスイッチの供給電圧が48V/53Vの場合の値です。距離は、スイッチから送信機までの総ケーブル長(LANケーブル+同軸ケーブル)を指します。送信機からIPカメラまでのLANケーブルは最大2mです。また、同じPoEスイッチまたはPoE NVRに接続できるLR1002-1ECは最大8台です。導入にあたっては、カメラの消費電力と給電能力をあわせて確認するよう同社は案内しています。

主な仕様(LR1002-1ET/LR1002-1EC共通)

  • 役割:LR1002-1ETは送信機(カメラ側)、LR1002-1ECは受信機(スイッチ側)
  • 端子:RJ-45×1/BNC×1(1ETはPoE出力端子をカメラ側に、1ECはPoE入力端子をスイッチ側に接続)
  • 伝送距離・速度:RG59で400m/100Mbps、1000m/10Mbps
  • PoE規格:IEEE 802.3af/IEEE 802.3at
  • 設置方法:ジャンクションボックス内への設置、またはDINレールへの取り付け
  • 動作温度:-30~+65°C
  • 雷サージ保護:コモンモード4kV/ディファレンシャルモード2kV
既設の同軸ケーブルで防犯カメラをIP化 旭東みらいテクノロジーが同軸イーサネットエクステンダー「LR1002-1ET/1EC」を2026年11月発売

想定される導入シーンと利用時の注意点

同社が想定している導入先は、オフィスビルや商業施設、集合住宅など、天井裏や壁内に同軸ケーブルが敷設されている施設です。このほか、工場や物流倉庫の門扉・駐車場など、建物から離れた場所にあるカメラのIP化にも活用できるとしています。

既設の同軸ケーブルをそのまま使えるかどうかは、ケーブルの種類や品質、配線距離、直流抵抗、接続機器の消費電力によって変わり、既存の配線を利用できない場合もあります。そのため同社は、利用前の確認を求めています。また、製品仕様や対応機能、ファームウェア、連携機器、提供状況、検知性能は予告なく変更される場合があり、導入時には最新の仕様書と公式製品ページの確認が必要です。映像・音声の取得と利用にあたっては、関係法令や個人情報・プライバシーに関するルールを守ることも求められています。

旭東みらいテクノロジーは2020年8月に設立され、東京都港区芝浦に本社を置く映像セキュリティ企業です。防犯・監視カメラ、ネットワークカメラ、レコーダー、HDD、モニター、ネットワーク機器、設置部材、関連アクセサリーを取り扱っています。年間7万点を超える販売実績と約7万点の在庫基盤を持ち、全国各地の約580社と継続的に取引しています。これまでに培った製品力、供給力、顧客基盤をもとに、現場の課題を起点としたAI映像ソリューションの提案を強化しています。

出典:SUNEAST