福井県が議事録AI「YOMEL」を約5,400人規模で全庁展開、導入2ヵ月で議事録作成時間を推計約434時間削減

福井県が議事録AI「YOMEL」を約5,400人規模で全庁展開、導入2ヵ月で議事録作成時間を推計約434時間削減

株式会社PKSHA Infinity(パークシャ・インフィニティ)は、同社が開発・提供する議事録作成ツール「YOMEL(ヨメル)」の福井県における導入事例を公開しました。福井県は約5,400人の全職員が使える環境を整えて全庁に展開しました。導入から2ヵ月で、議事録作成にかかる業務時間を全庁で約434時間削減できたと推計しています。

福井県が議事録AI「YOMEL」を約5,400人規模で全庁展開、導入2ヵ月で議事録作成時間を推計約434時間削減

職員数の減少を見据え、議事録づくりの負担軽減へ

総務省の自治体戦略2040構想研究会では、人口減少によって2040年には自治体職員が現在の半数になるという見通しも示されています。こうした背景から、自治体ではより少ない人数で業務を回すための効率化が急務です。会議の記録づくりは行政運営に欠かせない一方で、手間のかかる業務でもあります。総務省の「自治体における生成AI導入状況(令和7年度)」でも、自治体での生成AIの用途として「議事録の要約」は2番目に多くなっています。

福井県では、庁内会議だけでなく市町や事業者との打ち合わせ、オンライン会議も増えていました。これまでは文字起こしツールや生成AIサービスなどを組み合わせて議事録を作成していましたが、手順が多く職員の負担が大きいことや、担当者によって議事録の精度にばらつきが出ることが課題でした。

そこでDX推進課が、全庁で導入できるツールの検討を始めました。会議中にボタンを押すだけで録音でき、音声ファイルのアップロードも不要という手軽さと、文字起こし・要約の精度の高さ。この2点が決め手となり、YOMELの導入に至りました。

福井県が議事録AI「YOMEL」を約5,400人規模で全庁展開、導入2ヵ月で議事録作成時間を推計約434時間削減

2ヵ月で利用時間は合計約1,040時間に

福井県ではYOMELを庁内会議のほか、市町や事業者との打ち合わせなど幅広い場面で活用しています。導入前に簡単なマニュアルを全職員に配布したことで、使い方に関する問い合わせはなく、利用はスムーズに広がりました。

導入から2ヵ月間の利用時間は合計約1,040時間に達し、議事録作成時間は推計で約434時間削減されました。会議が終わるとすぐに議事録ができあがるため、関係部署への共有も早くなっています。部署ごとの利用状況を月単位で確認できるため、管理する側も活用の広がりを把握しやすくなりました。

庁内の利用者からは、次のような声が寄せられています(一部)。

  • 会議中にメモを取らなくてよくなり、会話や議論に集中できるようになった
  • 長時間の会議でも数分で文字起こしや要約が終わり、議事録作成時間が劇的に短くなった
  • 会議の事前登録が不要なので、急な会議でもすぐに使える
  • 関係各所への情報共有をスピーディーに行えるようになった

担当者は今後、備忘録代わりの活用などで利用率を上げていく考え

福井県 未来創造部 DX推進課の岡本氏は、YOMELの導入によって全庁で議事録作成時間を大幅に削減できたと説明しています。自治体職員はさまざまな業務を抱えており、議事録作成に十分な時間を割けない場合も多いとしたうえで、AIツールをうまく活用すれば業務を効率化し、質の良い行政運営につなげられるのではないかと述べています。一方で、全庁展開は無事にできたものの、まだ活用しきれていない部署もあるのが実情だといいます。今後は会議の議事録作成だけでなく、ちょっとした打ち合わせなどの備忘録代わりの活用なども進め、利用率を上げていきたい考えです。

普段使いの会議ツールのまま使える「YOMEL」

YOMELは、社内外のあらゆる会議を円滑にし、議事録作成の工数を減らすことを目的としたサービスです。専用アプリをインストールすると、ワンクリックで録音、文字起こし、AI要約などが自動で行われ、会議後すぐに約9割の議事録が完成します。会議システムを変更する必要はなく、Zoom、GoogleMeet、Teamsなど普段使っている会議ツールをそのまま利用できます。独自開発の高精度音声認識エンジン「Olaris」を搭載しており、自然な会話の認識や自動話者分離に対応しています。

導入企業数は2,000社以上(2026年3月末時点)で、大企業から中小企業、スタートアップまで、業界や業種を問わず幅広い用途で使われています。主な導入実績には、小野薬品工業、群馬銀行、東急百貨店、東急不動産、福井テレビジョン、読売広告社などのほか、福井県も名を連ねています。開発元のPKSHA Infinityは福岡県福岡市に本社を置き、「無駄な仕事をなくす」をビジョンに掲げています。会議の要点、決定事項、アクションを自動抽出する“活用される議事録”の生成を通じて、企業の業務変革やナレッジマネジメントの支援を目指しています。

出典:株式会社PKSHA Infinity