株式会社FIXERは、生成AIを活用した医療事務業務支援サービス「AI医事課長」に、新たに「AIレポート機能」を追加しました。サービス内に蓄積されたデータから経営分析レポートを自動で生成する機能です。あわせて取り込めるファイル形式がPDF等にも広がり、データの集計や分析にかかる工数を大幅に削減するとしています。
AI医事課長は2026年2月の提供開始以降、多くの医療機関で導入・活用されています。今回のアップデートは、医療現場から多く寄せられていた「分析業務を自動化・効率化したい」という要望に応えるものです。診療報酬請求業務のさらなる効率化と、病院経営の意思決定支援の強化を目的としています。

手作業が残っていた「分析・改善」フェーズに着目
医事課では、診療報酬請求業務で得たデータや通知書類などを集計・分析し、業務の振り返りや改善策の立案に生かしています。この集計・分析業務は、医事課職員の負担が大きいだけでなく、病院の経営にも直結する重要事項です。それにもかかわらず、従来の分析業務は手作業で行われることが多く、現場のボトルネックとなっていました。
AI医事課長はこれまでも、請求業務に必要な文書の取り込みと自動集計に加え、2026年7月に追加した査定・返戻分析機能によって、医事課業務の効率化を進めてきました。今回は請求後の「分析・改善」フェーズの負荷をさらに減らすため、AIレポート機能の実装と、取り込み可能なファイル形式の拡張が行われました。

新機能のポイント
AIが下書きし、人が確認する「AIレポート機能」
AIレポート機能は、AI医事課長が保持する膨大なデータをもとに、ユーザーが望む形式でレポートを作成します。主な特徴は次のとおりです。
- インタラクティブな編集:作成されたレポートに対して、チャット形式でAIに修正を指示したり、特定のグラフを直接編集して内容を微調整したりできます
- Human in the loopの徹底:AIが下書きを作成し、最終的に人間の医事課職員が判断・確認したうえで出力するプロセスを設計。情報の信頼性と業務効率化を高い次元で両立しています
同社によると、これまで約8時間かかっていた作業が2時間程度で終わるようになり、担当者の作業負担を1/4に軽減できるとのことです。
都道府県ごとに様式が異なるPDF通知書も取り込み可能に
取り込めるファイル形式も広がりました。従来から対応していたUKEファイル、増減点連絡書CSV、返戻通知書CSVに加え、「突合点検結果通知書」や「過誤再審査通知書」などのPDF形式ファイルを取り込めるようになっています。同じ通知書でも都道府県によって様式が異なるため、これまでは内容の確認や分析を手作業で行う必要があり、時間がかかっていました。今回の拡張では、AIが形式の違いを瞬時に解析することで、地域を問わず一貫したデータ集計を可能にしています。
今後は「病棟別」「ドクター別」等のより細かいカテゴリーでの分析にも順次対応
FIXERは今後、取り込み可能なファイル形式をさらに拡張し、AI医事課長上でのデータ集計・分析業務を継続的に高度化していく予定です。また「病棟別」「ドクター別」等、より細かいカテゴリーでの分析にも順次対応していくとしています。細分化したデータの可視化を強化することで、医事課職員が求める精度の高い分析を実現し、医療現場の業務効率化を支援していく考えです。
FIXERは2009年の創業以来、Microsoft Azureの国内展開初期から、企業・官公庁・自治体のエンタープライズシステムを中心に、クラウドを活用したIT基盤の構築を支援してきました。近年は生成AIを生産性向上の中核技術と位置付けており、自社開発の生成AIサービス「GaiXer(ガイザー)」や、組織の閉域ネットワーク内で完結するオンプレミス型生成AI「Sovereign GaiXer(ソブリン ガイザー)」を展開しています。
出典:株式会社FIXER



