店舗メンテナンスDXプラットフォーム「QナビORDER」を運営する株式会社グローバー(本社:東京都千代田区、代表取締役:平田勝治)は、2026年10月29日から「トラブルNAVIアドバンス」の先行提供を始めた。設備トラブルが起きたときに、AIが店舗から状況を聞き取り、業者に伝わるレポートを自動で作成するプロダクトだ。同社のAI NAVIシリーズの第一弾にあたる。今回は機能と提供条件の検証を目的とした先行提供版で、利用料金は無料となっている。

なぜ設備トラブルの連絡は「聞き直し」が続くのか
店舗の設備には、空調、厨房機器、給排水、電気設備などさまざまな種類がある。業者が必要とする情報も設備ごとに異なる。一方で、店舗からの連絡は「なんとなく調子が悪い」といった言葉から始まることが多い。さらに電話、メール、FAXと連絡手段も店舗ごとに違うため、届く情報の粒度が揃わない。
本部や管理会社が聞き直しを重ねても、不明な点は残ってしまう。設備が壊れてから復旧するまでにかかる時間の多くは、修理そのものではなく、こうした伝達と確認に使われているという。

スマホでAIの質問に答えるだけでレポートを作成
トラブルNAVIアドバンスは、店舗ごとにバラバラだった設備トラブルの連絡を、ひとつの入口にまとめる。主に飲食店向けのメニューが用意されており、店舗はスマートフォンからAIの質問に答えるだけで「ヒアリングレポート」を作成できる。AIは蓄積された案件データをもとに、設備や症状に応じて確認すべき項目を判断する。そのため、誰が連絡しても届く情報の形が揃う。主な特徴は次の3点だ。
- AIの質問に順に答えるだけで聞き取りが完了し、特別な知識は必要ない
- 過去の案件で業者が必要とした情報をもとに、AIが聞くべき項目を判断する
- やり取りした内容がそのままヒアリングレポートとして自動生成される。伝えたつもりの内容が正確に伝わらず、現地で確認し直すことになる課題に対応する
利用シーンの例として挙げられているのは、ランチのピーク時に冷蔵ショーケースが冷えなくなったケースだ。何を伝えればよいか迷わずに、接客の合間にAIの質問に答えればレポートが作成される。送信したあとは、業者からの連絡を待つだけでよい。
店舗・本部・管理会社・協力業者それぞれのメリット
- 店舗:AIの質問に選択肢から答えるだけでレポートが自動で作成される。何をどう伝えればいいかを迷うことなく、そのまま業者へ依頼できる
- 本部:確認すべき項目を押さえたレポートが届く。手配前に状況を把握できるため、対応の要否や優先度を判断しやすくなる
- 管理会社:店舗からの連絡が整理された状態で届く。電話やメールでの聞き取りの往復がなくなり、そのまま業者へ手配できる
- 協力業者:症状と確認済みの内容が事前に分かる。現場に向かう前に必要な準備を整えられるため、再訪の必要性が下がる

利用方法・提供条件と今後の展開
作成されたヒアリングレポートは指定したメールアドレスに送信され、本部または取引のある業者へそのまま送ることができる。申し込みは専用フォームから受け付けている。QナビORDERの契約は不要で、取引のある業者を変更する必要もない。先行提供期間中は無料で利用できる。ただし、QナビORDERを利用中の企業には、条件や運用状況を確認したうえで提供するため、希望に沿えない場合がある。利用を検討する場合は、問い合わせフォームから連絡するよう案内されている。
先行提供であるため、提供期間中に仕様が変更される場合がある。正式提供は予定されているものの、時期と利用条件は未定だ。先行提供終了後の利用条件は、終了前に案内される。
グローバーは今後も、メンテナンス業務の各工程にAIを組み込んだプロダクトを展開していく。同社は、設備が壊れてから復旧するまでに費やされている時間を、店舗、メンテナンス会社、そして業界全体が負担しているコストと捉えている。その総量を減らすことで、VISIONとして掲げる「この国のあらゆる店舗のメンテナンスインフラになる」の実現を目指すとしている。
なお、QナビORDERは、店舗の修理依頼から業者手配、見積・作業・報告・請求までを一元管理する店舗メンテナンスDXサービスだ。導入店舗数は全国70,000店舗以上(2025年12月末時点)にのぼり、飲食、小売、薬局、美容、ホテル、ジムなど多くの業態で利用されている。
出典:株式会社グローバー



