株式会社サイバーセキュリティクラウド(本社:東京都品川区、代表取締役社長 兼 CEO:小池 敏弘)は、2026年9月28日に、大洋州島しょ国・地域の政府関係者・重要インフラ事業者等17名を対象としたクラウドセキュリティ研修をオンラインで実施しました。この研修は、総務省が進める大洋州島しょ国・地域向けサイバーセキュリティ能力構築支援の一環として行われたものです。
クラウド移行が進む一方で、IT人材不足が課題に
大洋州島しょ国・地域は、経済安全保障の面で戦略的に重要な地域に位置しています。また「自由で開かれたインド太平洋(FOIP)」の実現に向けては、この地域で質の高いデジタルインフラによる連結性を確保することが重要とされています。
各国では行政サービスのオンライン化やクラウドへの移行が進んでいますが、IT人材の不足は依然として続いています。重要なシステムを少人数で運用している機関も多く、サイバーセキュリティ対策の強化が課題となっています。こうした状況を受け、日本政府および総務省は地域の社会的課題の解決や能力構築に貢献するため複数の研修会を実施しており、同社は総務省が実施するサイバーセキュリティ能力構築支援事業の中で今回の研修を担当しました。
同社は、2026年3月にもASEAN各国の政府関係者等に向けたクラウドセキュリティ研修を担当するなど、クラウドセキュリティサービスの開発・提供を通じた知見の普及に努めています。
約2時間半の実践ワークショップ、国・地域をまたいだグループワークも
講師を務めたのは、Cyber Security Cloud Pte. Ltd. (Singapore) CEOの桐山 隼人氏です。「Practical Cloud Security Workshop -Building Digital Resilience in the Blue Pacific-」と題した研修は約2時間半にわたり、クラウドセキュリティの実践的な講義に加えて、国・地域をまたいだグループワークによるリスクの優先順位付けやインシデント初動対応の研修が行われました。主な内容は次のとおりです。
- クラウドの基礎と責任共有モデル
- 大洋州島しょ国・地域を取り巻くサイバー脅威の動向と、海底ケーブルへの依存や少人数の運用体制といった地域特有の制約
- ID管理、ネットワーク防御、データ保護、ログによる可視化の4つの基本対策
- クラウド環境で特にインシデントにつながりやすいWebアプリケーションへの攻撃と、設定ミスへの対処
- インシデント発生時の初動対応と、少人数でも継続できる運用の自動化
- 研修後90日間で取り組むべきアクションプラン
10の国・地域から参加、「責任共有モデル」への理解に評価
研修には、ミクロネシア連邦、フィジー、仏領ポリネシア、マーシャル諸島、ナウル、パラオ、サモア、ソロモン諸島、トンガ、バヌアツの10の国・地域(英語表記におけるアルファベット順)から、政府機関・重要インフラ事業者等の職員17名が参加しました。
研修後に寄せられた声では、大洋州地域の実情に即した実践的な内容であった点が評価されました。また、クラウドの各サービスモデル(IaaS、PaaS、SaaS)と責任共有モデルを通じて、組織が担うべきセキュリティの範囲を理解できたという声が多く集まりました。参加者からのコメントの一部は以下のとおりです(英語での回答を翻訳したもの)。
- 「大洋州地域のIT実務者が必要としている実践的な能力構築に直接応えるプログラムであり、ぜひほかの方にも勧めたい」
- 「クラウドモデル(IaaS、PaaS、SaaS、オンプレミス)と責任共有モデルについて、基礎をしっかりと理解できた。政府や地域のIT関係者が、自らのセキュリティ上の責任範囲を理解する上で非常に重要な内容だった」
- 「さまざまな種類のクラウドサービスと、ニーズに応じて適切なものを選択する方法を理解できた」
- 「クラウドセキュリティは単発のプロジェクトではなく継続的に取り組むべきものであり、文書上だけでなく実践する必要があるという点が有益だった」
- 「組織のシステムやデータの保護に活用できる、実践的で業務との関連性の高い知識を得ることができた。特にネットワーク、クラウド、情報セキュリティに携わるICT担当者にとって有益な内容だった」
サイバーセキュリティクラウドは、「世界中の人々が安心安全に使えるサイバー空間を創造する」をミッションに掲げる日本発のセキュリティメーカーです。Webアプリケーションのセキュリティサービスを軸に、脆弱性情報収集・管理ツールやクラウド環境のフルマネージドセキュリティサービスを提供しています。同社は今後も、各国の政府機関や重要インフラ事業者におけるサイバーセキュリティ能力の向上に貢献していくとしています。



