名城大学、生命の根幹「タンパク質品質管理」の最前線に迫るシンポジウム開催 – 森和俊教授の偉業と未来の医療

生命の根幹を支える「タンパク質の品質管理」

森和俊教授は、細胞内でタンパク質が正しく作られ、機能するために不可欠な「小胞体ストレス応答」の仕組みを解明したことで知られています。細胞の中には「小胞体(しょうほうたい)」という器官があり、ここで私たちの体を形作るタンパク質が生産されます。しかし、時にはタンパク質がうまく作られず、不良品となってしまうことがあります。このような不良品が細胞内にたまると、細胞の働きに悪影響を与え、病気の原因となることがあります。

森教授が解明した「小胞体ストレス応答」とは、細胞が不良品のタンパク質を感知し、それを修正したり、不要なものは分解したりして、細胞の健康を保つための仕組みです。この仕組みがうまく機能しないと、糖尿病やアルツハイマー病といった様々な疾患につながることが分かってきています。森教授の研究は、これらの難病の根本的な理解や、新たな治療薬の開発に大きく貢献する可能性を秘めています。

最新研究が拓く未来の医療

シンポジウムでは、森教授自身が「分子シャペロンと小胞体ストレス応答によるタンパク質の品質管理」について講演します。さらに、小胞体だけでなく、「ゴルジ体(ゴルジたい)」という、小胞体で作られたタンパク質をさらに加工・選別・輸送する別の細胞内器官のストレス応答を専門とする国内外の著名な研究者6名が登壇します。

彼らは、それぞれの専門分野から、糖尿病、アルツハイマー病、神経系疾患など、さまざまな病気の理解や、新しい治療法・創薬(新しい薬の開発)につながる最新の研究成果を発表します。これらの研究は、まだ研究段階にあるものが多いですが、未来の医療に大きな変革をもたらすことが期待されています。

開催概要と参加方法

このシンポジウムは、専門性の高い内容を含みますが、生命科学や医療に関心のある方ならどなたでも聴講可能です。最先端の研究に触れ、未来の医療がどのように進化していくのかを直接知る貴重な機会となるでしょう。

シンポジウム案内

開催日時: 2026年10月3日(土)
会場: 名城大学 八事キャンパス
申込方法: 専用フォームよりお申し込みください。
https://forms.gle/XMwD9AowEFzzFNzt6

森和俊教授 略歴

森和俊教授は、1958年岡山県倉敷市生まれ。京都大学で薬学を修め、岐阜薬科大学助手、米テキサス大学博士研究員などを経て、京都大学大学院理学研究科教授を歴任。2024年からは京都大学高等研究院特別教授を務め、2026年4月に名城大学薬学部教授に着任しました。カナダガードナー国際賞、アルバート・ラスカー基礎医学研究賞、日本学士院賞恩賜賞など、数々の国際的な賞を受賞しており、2018年には文化功労者に選ばれています。