「ピーステック産業」とは?
「ピーステック産業」とは、デジタル技術をはじめとする様々なテクノロジーを駆使して、平和を阻害する根本的・構造的な社会課題を解決し、平和を創り出すことを目指す産業です。ここでいう平和には、戦争や紛争がない状態(消極的平和)だけでなく、貧困、抑圧、差別などが解消され、誰もが持続可能な生活を送れる状態(積極的平和)も含まれます。
このアワードは、日本から世界に向けて、このような「ピーステック産業」を生み出すことを目的としています。社会的な意義と成長性を兼ね備えたロールモデルとなる事業者を発掘し、支援することで、その価値を社会に広めていくことが期待されています。

第2回アワードの新たな試み
第2回となる今回は、一般の参加者が平和を創る活動に貢献できる機会が設けられました。クラウドファンディングプラットフォーム「READYFOR」を活用した一般投票による「オーディエンス賞」が新設されます(クラウドファンディングは2026年9月公開予定)。これにより、多くの人々が「ピーステック」のビジョンに共感し、小さなアクションを通じて平和創造の主人公となることが可能になります。

表彰部門と対象技術
アワードでは、分断や対立の緩和・解消、安全の確保、脅威への対応に関連する以下の2部門で事業者を募集しています。
-
危機管理部門: 災害、宇宙、サイバー空間、サプライチェーン、経済安全保障といった分野で、社会の強靭さ(レジリエンス:災害や脅威からの回復力)を実現する技術が対象です。
-
積極的平和部門: 人権、格差、多様性、人的資本、ウェルビーイング(身体的、精神的、社会的に良好な状態)、アフォーダビリティ(手頃な価格で利用できること)など、構造的な課題を解決し、包摂的な社会を実現する技術が対象です。
対象となる技術は、大学や研究機関で生まれた社会変革の可能性を秘めた先端技術である「ディープテック」をはじめ、異なる分野の技術を組み合わせる「クロステック技術」、そして軍事と民間の両方に利用できる「デュアルユース技術」など多岐にわたります。重要なのは、これらの技術が平和目的で活用されることを保証するガバナンスや戦略の有無です。
グランプリ1社のほか、各部門から審査員賞とオーディエンス賞が1社ずつ表彰されます。
アワードスケジュール
-
エントリー期間: 2026年7月25日(土)〜2026年8月14日(金)
-
ファイナリスト選考(一次・二次審査): 2026年8月~11月上旬
-
ファイナリスト発表、一般投票開始: 2026年11月下旬
-
アワード授賞式(ピッチ審査・当日投票・表彰決定): 2026年12月上旬
※スケジュールは変更となる場合があります。
エントリー要件と方法
デジタル技術などのテクノロジーを活用し、平和を阻害する根本的・構造的な社会課題の解決に挑む、未上場の事業者(法人格は株式会社のみ)が対象です。なお、「ピーステック」はまだ研究途上にあり、その定義は明確に確立されていません。自由な発想でのエントリーが歓迎されています。
募集要項の詳細はこちらからダウンロードできます。
昨年度の実績と参加者の声
第1回ピーステック・アワードでは、150社の応募の中から10社のファイナリストが選出され、最終的に4社が受賞しました。この模様はForbes Japanや朝日新聞SDGs ACTION!にも掲載され、大きな注目を集めました。

アワード出場者の満足度は平均7.5(10段階評価)と高く、半数以上が8以上の満足度を示しています。
-
「自社をピーステックとして再定義することで、新しい価値や可能性に気が付いた」(71%)
-
「社内での議論が巻き起こり、役職員の意識や考え方に変化が生まれた」(28%)
社外からの評価では、「投資家からの出資検討や上場会社からの業務提携検討のオファーがあった」(14%)、「ステークホルダーとの良好な関係構築や新規の営業先獲得に繋がった」(14%)といったポジティブな変化が見られました。
授賞式後も、Venture Caféのイノベーション交流プログラム「YOKOHAMA CONNÉCT」でのトークイベントや、行政・投資家・スタートアップ支援者を集めた招待制イベントが開催され、受賞企業の紹介やビジネスマッチングが行われました。

特別賞を受賞した「株式会社デジリハ」は、GLOBIS テクノベート勉強会に招かれ、その講演会の様子はオンラインで視聴可能です。
今後の展開:産業化を加速する二つの柱
ピーステック・アワード実行委員会は、日本政府が掲げる「日本成長戦略」の方針も注視しながら、「ピーステック産業」の社会実装と産業化をさらに加速させるための新たな取り組みを開始します。
具体的には、ピーステック事業者の業務提携や共創を促す「ピーステック・コンソーシアム」と、ピーステック事業者への投資や伴走支援を行う「ピーステック・ファンド」の組成を検討しています。これら3つのプロジェクトが連携し、循環することで、ピーステックの社会実装と産業化が加速することが期待されます。

この取り組みに関して、パートナーとしての情報提供や連携を希望する個人・法人は、下記お問い合わせフォームから連絡することが可能です。
お問い合わせ先
ピーステック・アワード実行委員会 事務局(国際平和拠点ひろしま+東京コミュニティ)



