レーザーで距離を測る未来:進化する測距モジュールの世界
LP Informationが発表した最新の市場調査レポート「世界1535nmおよび1550nmレーザー測距モジュール市場の成長予測2026~2032」によると、特定の波長を持つレーザー光で距離を測る「1535nmおよび1550nmレーザー測距モジュール」の世界市場が、今後大きく成長すると予測されています。
2025年には約6,208万米ドルだった市場規模は、2032年には約1億3,100万米ドルに達する見込みで、2026年から2032年までの年間平均成長率(CAGR)は約10.07%と期待されています。

レーザー測距モジュールとは?その「すごい」技術
レーザー測距モジュールとは、レーザー光を使って対象物までの距離を非常に高い精度で測るための装置です。特に1535nmや1550nmという波長帯の「近赤外レーザー」(人間の目には見えにくい赤外線に近い光)を光源として利用し、レーザーを飛ばして反射してくる光を「光電検出」(光の信号を電気信号に変える)し、その時間差から距離を計算します。
この技術の魅力は、長距離でも正確に距離を測れること、さまざまな環境に強く、さらに小型化して他のシステムに組み込みやすい点にあります。
2つの波長、それぞれの強み
このレポートでは、主に2種類のレーザー測距モジュールに注目しています。
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1535nmレーザー測距モジュール: エルビウムガラスレーザー(特定の波長の光を効率よく発生させるレーザー)など、実績のある技術が使われています。小型でコストを抑えやすく、他のシステムに組み込みやすいのが特徴です。主に携帯できる測距装置や、ドローンに搭載する機器(ペイロード)、個人で使う光電子装備、そして中距離から短距離の目標を探すシステムなどで使われています。
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1550nmレーザー測距モジュール: この波長のレーザーは、人間の目に安全な「人眼安全波長帯域」に属するという大きな利点があります。そのため、高い出力で長距離の検出が可能で、大気中での透過性も優れています。主に「LiDAR(ライダー)」(レーザー光で周囲の物体との距離や形を測定する技術)を使った長距離システム、航空宇宙分野のセンサー、高性能な無人システムなどでその重要性が増しています。
広がる応用分野と「将来どう役立つのか」
これらのレーザー測距モジュールは、すでに多岐にわたる分野で実用化され、私たちの未来を形作ろうとしています。
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軍事・防衛分野: 目標の探知、長距離の距離測定、火器管制システム、偵察、精密な誘導、個人装備など、幅広い用途で高精度な距離情報を提供しています。
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無人システム分野: ドローン、ロボット、自動運転車、無人船舶など、自律的に動くシステムにおいて、周囲の状況を正確に把握するために不可欠です。小型・軽量で高精度なモジュールは、低空経済(ドローンを活用した新たな経済圏)の発展にも貢献しています。
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航空宇宙分野: 衛星によるリモートセンシング、宇宙探査、航空測量、航空機のナビゲーション、高精度な位置測定システムなど、宇宙という過酷な環境での高い信頼性が求められる場面で活躍しています。
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その他の専門用途: 工場での産業計測、車の「ADAS(先進運転支援システム)」(運転を補助し安全性や快適性を高める技術)、ロボットの視覚、防犯カメラ、研究開発用の測定装置など、その応用範囲は従来の専門的な装備から、私たちの身近な生活を支えるものへと広がっています。
今後数年間で、ドローンを多数連携させる群制御、低空経済、スマートロボット、自動運転支援システム、そして新しい世代の航空宇宙装備が、この市場の主要な成長要因になると期待されています。
市場を牽引する企業と今後の競争
1535nmおよび1550nmレーザー測距モジュール市場は、高い技術力と専門性が求められる分野です。Jenoptik、ASELSAN、Lumispot Tech(亮源激光)、Haichuang Optoelectronics(海創光電)、JRT Technology(景瑞特科技)などが主要なプレイヤーとして挙げられます。
競争環境は、大きく3つの層に分けられます。
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第一層: JenoptikやASELSANのような国際的な光電・防衛企業。高度なレーザー技術とシステム統合能力を持ち、高精度・長距離・高信頼性の製品を軍事・航空宇宙分野に提供しています。
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第二層: Lumispot Techのような専門モジュールメーカー。測距モジュールの設計・製造に特化し、コスト競争力と多様な製品で産業機器やドローン市場を拡大しています。
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新規参入・地域プレイヤー: 新興企業や地域メーカーが、コストを抑えた汎用製品を中心に、特定の市場やニッチな分野で存在感を高めています。

今後の競争は、単にレーザーモジュールを作るだけでなく、「レーザー光源、検出器、光学システム、信号処理アルゴリズム、そして具体的なアプリケーション解決策」を統合した総合的な能力が鍵となるでしょう。
今後の展望と課題
この市場は、防衛装備の近代化や無人システムの普及、航空宇宙分野での需要増加、スマートセンシング技術の発展によって成長を続けています。しかし、高性能な「核心部品」の安定供給、高度な製造技術、継続的な研究開発への投資、そして国際的なサプライチェーンの変化といった課題にも直面しています。
今後、レーザー測距モジュールは、さらに小型化、インテリジェント化、高出力化、高精度化へと進化していくことが予想されます。この技術の進化が、私たちの社会の安全性、効率性、そして新たな可能性を大きく広げていくことに期待が寄せられています。
LP Informationのレポート詳細については、以下のリンクから確認できます。
https://www.lpinformation.jp/reports/797527/1535nm-laser-ranging-module-and-1550nm-laser-ranging-module
LP Informationの公式サイトも併せてご覧ください。
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日本語サイト: https://www.lpinformation.jp/



