レイセオン、米海軍駆逐艦向け次世代レーダー「SPY-6(V)4」アレイの初の設置を完了
2026年8月3日、RTXの事業部門であるレイセオンは、米海軍のフライトIIA級駆逐艦近代化計画を支援する重要な一歩として、次世代多機能レーダー「SPY-6(V)4」のアレイをバージニア州ワロップス島の米海軍水上戦闘システムセンターに初めて設置しました。

SPY-6(V)4レーダーとは?
SPY-6(V)4は、レイセオンが開発した高性能レーダーシリーズ「SPY-6」の派生型の一つです。このレーダーシリーズは、複数の異なる脅威(例えば、空中の航空機やミサイル、水上の艦艇、さらには弾道ミサイルなど)を同時に探知・追跡し、対処できる「多機能レーダー」として設計されています。デジタル技術を駆使しており、従来のレーダーに比べてはるかに高い性能と柔軟な運用が可能です。
特に(V)4型は、米海軍の主力艦艇であるフライトIIA級駆逐艦の近代化改修向けに特化して開発されました。これにより、既存の艦艇の防衛能力を大幅に向上させることが期待されています。
陸上試験施設の活用と今後のスケジュール
ワロップス島の水上戦闘システムセンターは、実際の艦艇に搭載する前に、レーダーシステムとその電源、戦闘システムとの連携を広範囲にわたって試験するための陸上施設です。この施設での事前試験を徹底することで、実際に艦艇に搭載する際の試験期間を短縮し、艦艇が任務に就くまでの時間を早めることができます。
SPY-6(V)4レーダーが最初に搭載されるのは、駆逐艦「USS Pinckney(DDG 91)」です。USS Pinckneyへの搭載改修は2026年後半から2028年にかけて行われる予定で、それに先立ち、ワロップス島での初期試験は今年後半に開始され、2028年半ばまで継続される予定です。この取り組みは、米海軍、NASAワロップスのチーム、そして業界パートナーの協力によって進められています。
将来への展望
SPY-6レーダーシリーズは、既に就役済みの米海軍艦艇2隻に搭載されており、さらに11隻の艦艇で試験が進行中です。今後10年間で、SPY-6は50隻を超える米海軍艦艇に配備され、防空、水上、弾道ミサイル、電子戦といった多様な脅威に対する防衛能力を強化することが見込まれています。
レイセオンは、この重要なプログラムを支えるため、レーダー製造施設の近代化と生産能力の拡大に8億ドル以上を投資してきました。これにより、2028年までにSPY-6の生産量を倍増できる体制を整え、米海軍への長期的な供給安定化とコスト削減に貢献するとしています。
レイセオンのSPY-6レーダーシリーズに関する詳細はこちらをご覧ください:
https://www.rtx.com/raytheon/lang/jp/capabilities/products/spy6-radars
同社は、この重要なプログラムを支えるために積極的に人材を採用しており、キャリアをスタートさせたばかりの人材から経験豊富な専門家、退役軍人まで、幅広い人材を求めています。
募集職種の詳細はレイセオンの公式ウェブサイトで確認できます:
https://careers.rtx.com/global/en/raytheon
この取り組みは、政府と産業界の強固なパートナーシップが、水上艦隊の能力強化という共通の目標に向かって協力していることを示しています。SPY-6(V)4レーダーの導入は、米海軍の防衛体制を未来の脅威に対応できる、より強固なものへと変えていくでしょう。



