デジタル化の加速が牽引!円形コネクタ市場、2035年には50億米ドル規模へ成長予測
現代社会のあらゆる側面でデジタル化が加速する中、機器間の確実な接続を支える「円形コネクタ」の重要性が増しています。この度、SDKI Analyticsが発表した調査レポート「Circular Connector Market(円形コネクタ市場)」は、この分野が今後大きく成長する可能性を示しています。
円形コネクタとは、その名の通り円筒形をした接続部品で、特に高い信頼性や堅牢性、環境耐性が求められる場面で活躍します。例えば、振動や衝撃が多い場所、水や粉塵が侵入しやすい環境などでも、安定した電力供給やデータ通信を可能にするために不可欠な存在です。
市場規模と成長予測
SDKI Analyticsの分析によると、円形コネクタ市場は2025年には約27億米ドル、そして2035年には約50億米ドル(収益額)に達すると予測されています。この期間における年平均成長率(CAGR)は約6.5%と見込まれており、今後も安定した成長が期待されます。

市場を牽引する二大要因
円形コネクタ市場の成長は、主に二つの大きなトレンドによって推進されています。
1. デジタルインフラの急速な拡大
データセンター、AI(人工知能)インフラ、エッジ施設、通信ネットワーク、クラウドインフラといったデジタル基盤の急速な拡大は、高性能な相互接続ソリューションの需要を高めています。
データセンターやAIコンピューティング・クラスターでは、途切れない運用を支えるために、配電システム、冷却インフラ、バックアップ電源装置、ネットワークハードウェアなど、あらゆる部分で信頼性の高いコネクタが求められます。国際エネルギー機関(IEA)の予測では、世界のデータセンターの電力消費量は2024年の約460TWhから、2035年には1,300TWhに達すると見込まれており、この膨大な電力を効率的かつ安全に供給するためにも、円形コネクタの役割はますます重要になるでしょう。
2. 航空宇宙・防衛分野への投資拡大
航空機、人工衛星、軍事システム、海軍プラットフォーム、宇宙機、高度な輸送機器などは、過酷な環境下でも安定して動作する堅牢なコネクタソリューションに大きく依存しています。世界の安全保障上の優先事項の変化や民間航空の成長、宇宙分野への積極的な投資が、この分野での円形コネクタの需要を多様化させています。
例えば、2043年までに世界の航空機保有数は48,000機を超え、新規航空機の引き渡し数は42,000機以上(うち旅客機は41,400機以上)に達すると予測されており、これらの航空機には高性能な円形コネクタが数多く搭載されることになります。
最新の技術動向
市場の主要企業は、新たなニーズに応えるべく技術開発を進めています。近年では、以下のような具体的な製品発表がありました。
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2025年2月 – ヒロセ電機: 次世代の車載電子システム向けに、高速データ伝送と信頼性の高い接続、コンパクトな実装を特徴とする車載用ワイヤ・ツー・ボードコネクタ「AU1」(USB 3.2対応)を発表しました。これは、自動運転技術や高度なインフォテインメントシステムの進化に貢献するものです。
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2024年6月 – 山一電機: プッシュプル円形コネクタ「Y-Circ P」シリーズに1.6mmおよび2.0mmの圧着コンタクトを追加しました。これにより、設計の柔軟性が高まり、より幅広い産業用接続アプリケーションへの対応が可能になりました。
これらの事例は、円形コネクタが自動車の高度化や産業用機器の多様化を支える重要な部品であることを示しています。
市場セグメンテーションと地域別の展望
自動車分野が市場を牽引
円形コネクタ市場は、エンドユーザー業界別に自動車、家電、通信、医療機器、重機などに分類されます。中でも「自動車」セグメントは、予測期間中に市場シェアの約34%を占め、最も大きな割合を占めると予測されています。
この成長は、電気自動車(EV)の普及加速、充電インフラの拡大、そして車両1台あたりの電装化の進展に大きく依存しています。国際エネルギー機関(IEA)のデータが示す通り、2025年には電気自動車の世界販売台数が2,000万台を超えると見込まれており、これに伴い、EVのバッテリー管理システム(BMS)や先進運転支援システム(ADAS)など、多岐にわたるシステムで使用される高信頼性の電源用および信号用コネクタの需要がさらに高まる見通しです。
アジア太平洋地域が成長の中心に
地域別に見ると、予測期間中、アジア太平洋地域が市場シェアの約38%を占め、主要な地域ハブとなると予測されています。
中国、台湾、韓国、日本がこの地域の成長を牽引しており、その背景には、圧倒的なエレクトロニクス製造エコシステム、産業オートメーションの急速な導入、電気自動車(EV)生産の拡大、5Gインフラ整備の加速、そして半導体製造への巨額の投資があります。
特に日本では、ファクトリーオートメーション(FA)やロボット工学、自動車の電動化、鉄道輸送、再生可能エネルギー、航空宇宙・防衛、通信、データセンター、医療機器など、幅広い分野で円形コネクタが活用されています。国際ロボット連盟(IFR)によると、2024年、日本は約44,500台の産業用ロボットを導入し、世界のロボット導入台数で第2位の地位を維持しました。このような背景が、産業用円形コネクタの需要を直接的に押し上げています。
主要企業
世界の円形コネクタ市場における主要企業には、以下の企業が挙げられます。
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Amphenol Corporation
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TE Connectivity Ltd.
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LEMO SA
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ODU GmbH & Co. KG
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HUBER+SUHNER AG
また、日本市場における上位5社は以下の通りです。
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ヒロセ電機株式会社
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日本航空電子工業株式会社(JAE)
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DDK株式会社(第一電子工業株式会社)
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日本ジョイントコネクター株式会社(NJC)
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SMK株式会社
まとめ
円形コネクタは、私たちの生活を支えるデジタルインフラや、未来のモビリティ、高度な産業機器において、目に見えないながらも極めて重要な役割を担っています。2035年に向けて、この市場はさらなる成長を遂げ、より安全で効率的、そしてスマートな社会の実現に貢献していくことでしょう。
詳細な市場調査レポートは以下のリンクからご覧いただけます。



