ビッグデータで地域の未来をデザイン
ワークショップには、尾道東高等学校の生徒21名と、主催大学の教員、共催の大学・企業・組織のメンバーが参加しました。当日は、「空き家対策」と「交通困難地域対策」という二つのテーマで、高校生と大学生・大学院生、社会人メンバーからなる混成チームがデータ分析と課題解決策の策定に取り組みました。
参加者たちは、メッシュ単位の人口データ、公共交通・人流データ、地形・傾斜データ、空き家データといった様々なビッグデータや、GIS(地理情報システム:地図上に様々な情報を重ねて表示し、分析するシステム)を駆使し、尾道市が直面する具体的な都市課題の解決策を模索しました。

午後には各チームによる成果発表が行われ、尾道市特有の「空き家活用」や「地域交通・防災」をテーマに、データに基づいた地域の未来図が提示されました。行政関係者や大学教員陣からの質問やアドバイスを受けながら、活発な議論が展開され、発表された内容は後日、尾道市長への政策提言として提出される予定です。
学生が実感したデータサイエンスの力
このワークショップに参加した学生からは、データサイエンスの可能性を実感する声が多数聞かれました。
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「これまでの探究活動では感覚や思いつきに頼りがちでしたが、複数のデータを組み合わせることで、目に見えていなかった課題が浮かび上がり、提案に説得力が生まれることを実感しました。大学の先生や院生の方々にアドバイスをもらいながら根拠のある解決策を導き出す経験ができ、今後の学校での探究活動に大きな自信がつきました。」
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「普段暮らしている尾道でも、人口データや公共交通、土砂災害警戒区域などの地図データを重ね合わせることで、日常では気づけない深い課題が見えてきました。自分たちの班だけでなく、どのグループも尾道を住みやすくするための素晴らしいアイデアが出ていたので、ぜひ行政や市長にも届いて実現してほしいです!」
これらの声からは、データサイエンスという「強力な武器」が、地域の課題を客観的に捉え、論理的な解決策を導き出す上でいかに有効であるかが伝わってきます。また、多様な背景を持つ人々との協働を通じて、新たな視点や学びを得た貴重な体験となったようです。
産学連携で未来のデジタル人材を育成
株式会社property technologies 代表取締役社長の濱中 雄大氏は、尾道東高等学校のOBでもあり、「故郷に恩返しをしたい」という思いから、このワークショップへの協賛に至ったと語ります。同社は「データを使って新しい不動産の形を作る」ことを徹底しており、地元の高校生がデータサイエンスを活用して尾道の未来を真剣に考える姿に期待を寄せました。この取り組みを継続し、尾道から世界へ羽ばたく人材が生まれることを応援しています。
PropTech-Lab 所長の清水 千弘氏(一橋大学大学院 教授)は、このワークショップで「空間や時間の価値」「ネットワーク効果による魅力創出」「限られた資源・予算における優先順位付け(合意形成)」といった、最先端の経済学・都市解析に通じる本質的な視点が数多く提案されたことを評価しました。高校生・大学生・教員・行政が垣根を越えて集い、議論を重ねた体験そのものが貴重な財産であり、未来を担う学生たちがデータの力(EBPM:Evidence-based Policy Making、証拠に基づく政策立案)を大切にしながら、社会へ飛躍していくことを願っています。
「SDGs×データサイエンス2026」の目指すもの
本ワークショップは、「データ可視化」と「ヴィジュアルリテラシー」(視覚的な情報を読み解く能力)を中心に、参加者がデータを通じて地域の過去・現在・未来を描く能力を養成することを目的としています。特に「住み続けられる街の条件の発見」と「誰もが幸せに住み続けられる地域のデザイン」という視点を重視し、複数の大学や研究機関、産業界が緊密に連携して実現したプログラムです。
このワークショップの大きな特徴は、一般的には入手困難なモバイルデータや地域アメニティに関するビッグデータを活用できる点にあります。こうした貴重なデータを用いた研究機会は稀少であり、参加者にとって高度な専門知識を学ぶ貴重な場となります。参加者一人ひとりがAI・テック人材へとステップアップし、データの力で地域の未来をデザインできる高度専門人材へと成長していくことに貢献することを目指しています。
社会課題の解決に貢献できるデジタル人材の育成という社会的使命に賛同し、株式会社property technologiesは今後もこのプログラムへの継続的な支援を通じて、産学連携の取り組みに貢献していく予定です。
PropTech-Labについて

『PropTech-Lab』は、不動産市場に新たな価値をもたらし、人々が住まいを選ぶ際の新たな基準や簡便さ、価値観を醸成・提供することを目指す研究・開発組織です。市場のニーズに応え、価格高騰のスパイラルを抑制し、より多くの人々が質の高い住宅を手に入れられるよう努めています。これらの取り組みを通じて、「誰もが」「いつでも」「何度でも」「気軽に」住み替えることができる未来の実現を目指しています。
PropTech-Lab 所長 清水 千弘氏

一橋大学大学院ソーシャルデータサイエンス研究科教授、社会科学高等研究院都市空間不動産解析研究センター・センター長。東京大学博士(環境学)。2022年1月よりproperty technologiesグループに参画し、2024年7月より『PropTech-Lab』所長に就任しました。
株式会社property technologiesについて
株式会社property technologiesは、「UNLOCK YOUR POSSIBILITIES. ~テクノロジーで人生の可能性を解き放つ~」をミッションに掲げ、年間36,000件超の不動産価格査定実績やグループ累計約15,000戸の不動産販売で培ったリアルな取引データ・ノウハウを背景に、「リアル(住まい)×テクノロジー」で、手軽で利便性の高い不動産取引を提供しています。誰もが気軽に住み替えができる未来を目指しています。
ワークショップ概要
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日時:2026年7月24日(金)
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場所:広島県立尾道東高等学校
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対象:尾道東高等学校2学年
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定員:58名
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主催:一橋大学 社会科学高等研究院、尾道東高等学校
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共催(順不同):麗澤大学 国際総合研究機構、Location Mind株式会社、NTTタウンページ株式会社、株式会社日建設計総合研究所
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後援:PropTech-Lab、大東建託株式会社



