地方の交通課題とロボットタクシーへの期待
近年、少子高齢化や運転手不足は、地方都市における路線バスやタクシーといった地域交通の維持を困難にしています。こうした背景から、自動運転技術を搭載した「ロボットタクシー」(AIやセンサー技術を使って、車が自律的に走行するタクシー)への期待が高まっています。
しかし、現在のロボットタクシー開発は、主に大都市や比較的穏やかな気候の地域を中心に進められています。積雪地域を含む地方都市で安定した運行を実現するためには、悪天候への対応と導入コストの低減が不可欠とされています。
ムービーズが挑む二つの壁:悪天候と地図整備
自動運転で広く利用される「LiDAR(ライダー)」(レーザー光を使って周囲の距離や形状を正確に測定するセンサー)やカメラは、雨滴や雪がセンサー表面に付着すると、その認識性能が低下するという課題があります。また、新しい地域に自動運転を導入する際には、詳細な地図の整備に多大な時間とコストがかかるという問題も存在します。
ムービーズは、これらの課題を解決するため、独自の「2Dマッピング技術」と「全天候型自動運転技術」を開発しています。2Dマッピング技術とは、一般的な自動運転で利用される詳細な3D地図に比べ、走行に必要な道路情報を中心にまとめたシンプルな2次元の地図を作成する技術です。これにより、地図作成にかかる時間やコストを抑え、より多くの地域への自動運転導入を容易にすることを目指しています。
ISICO「成長戦略ファンド」が後押しする研究開発
今回ムービーズが採択されたISICOの「成長戦略ファンド」は、石川県内の企業による新たな研究開発や商品・サービス開発、事業化を支援する制度です。研究開発支援事業(DX製品・サービス開発支援)では、デジタル技術を活用した製品・サービスの研究開発などが対象となります。
この制度を活用し、ムービーズは自動運転モビリティの社会実装を阻む「悪天候時のセンサー性能低下」と「自動運転用地図の整備負担」という二つの主要な課題解決に取り組みます。具体的には、雨や雪の影響を受けにくい車載センサーの開発と、自動運転に必要な地図を効率よく作成する技術の高度化を進めていく計画です。
ムービーズは金沢大学との連携も強化し、研究開発の成果を実際の環境で検証し、事業化を加速させていくことでしょう。
28年の研究が支える実績と未来への展望
ムービーズは、金沢大学で28年間にわたり続けられてきた自動運転の研究開発を礎に、2024年5月に創業したスタートアップです。2015年からは公道走行を開始し、現在までに延べ4万キロの走行距離と2千人の乗車実績を持つほか、数多くの特許を保有しています。
本プロジェクトを通じて、ムービーズは地図生成のさらなる効率化と悪天候対応技術の組み合わせを追求し、雪国や地方都市を含む幅広い地域で利用できるロボットタクシーの実用化を目指します。これにより、地方における移動の自由度が高まり、交通格差のない社会の実現に貢献することが期待されます。
株式会社ムービーズ 概要
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本社:石川県金沢市
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設立:2024年5月
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代表:代表取締役CEO エリック・ウェイ、代表取締役CTO 菅沼 直樹
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事業:自動運転システム開発事業、自動運転サービス事業
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YouTubeチャンネル:https://youtube.com/@MoveEzInc



