JAXA津田雄一氏が語る『はやぶさ2』の挑戦から学ぶ、イノベーションの生産性とは? 第29回R&Dイノベーションフォーラム開催

イノベーションにおける「生産性」の新たな問いかけ

従来の「生産性」は、ロスやムダを排除し、確実で試算可能な結果を目指すものでした。しかし、イノベーションにおける生産性は、失敗や不確実性を前提とし、誰も描けない未来を切り拓くという、異なる側面を持ちます。本フォーラムでは、この「生産性の呪縛」を正面から取り上げ、「イノベーションにおける真の生産性」とは何か、R&D(研究開発)をどのようにマネジメントしリードすべきかについて議論します。参加者と共に「正解」を探すのではなく、「納得解」を創り出す場となることを目指しています。

第29回R&Dイノベーションフォーラム

「はやぶさ2」プロジェクトマネージャーが語る不確実性への挑戦

基調講演には、JAXA宇宙科学研究所の副所長・教授であり、元はやぶさ2プロジェクトマネージャの津田雄一氏が登壇します。講演テーマは「はやぶさ2 世界初を実現したマネジメントとチームづくり」です。

JAXA宇宙科学研究所 津田雄一氏

津田氏は、2020年に小惑星「リュウグウ」からのサンプル採取と地球帰還という壮大なプロジェクト「はやぶさ2」を成功に導きました。数百人規模のチームを率い、絶対に失敗が許されない状況で、多くの不確実性を乗り越えるべく、目先の効率性にとらわれないチームマネジメントを実践されました。限られたリソースと期間の中で、想定外の事態を突破した様々な取り組みが語られる予定です。この講演は、分野や規模を問わず、不確実性に立ち向かうすべてのR&Dリーダーに対し、これからの組織マネジメントの示唆を与えるものと期待されます。

参加者と共に「知恵」を創出するグループ討議

基調講演後には、参加者同士によるグループ討議「R&Dサミット」が開催されます。R&D現場で変革に取り組む人々が集い、テーマに沿って議論することで、R&D変革における知恵の創出を目指します。今年度は以下の2つのテーマで分科会が設定されています。

(A)イノベーション投資意思決定(PPM)分科会

イノベーションを通じて企業の持続的な成長を実現するためには、ポートフォリオマネジメント(PPM:企業が複数のプロジェクトや投資案件を管理し、最適な資源配分を行う手法)において、「問題児」と呼ばれる、将来性はあるものの現状では収益が見込みにくい新規事業や研究テーマへ戦略的に投資を進めることが重要です。しかし、社内での説明の難しさなどから、「金のなる木」(既存の安定した事業)への投資が優先されてしまうのが現状です。この分科会では、イノベーション投資の意思決定を行うための現実的な解決策や、「問題児」への投資を可能にする方法について深く議論します。

イノベーション投資意思決定(PPM)分科会イメージ

(B)組織活性化分科会

この分科会では、過去2回のサミットで議論された「遊びの場を組織的につくる」「個を尊重しながらも、互いに共鳴・共創しあう組織風土」といった内容をさらに発展させます。これらの取り組みがあってもなお、イノベーティブなテーマが生まれない原因を究明し、「小粒」ではない(大きな影響力を持つ)テーマが生み出されるために、どのような組織風土やマネジメントが必要かを考えます。

組織活性化分科会イメージ

2025年(第28回)の開催風景は、以下のような活発な議論の様子がうかがえます。

前回の開催風景

分科会の様子

イベント概要

  • 開催日時: 2026年11月11日(水) 13:00-17:00 (交流会17:30-19:30予定)

  • 会場: 神田明神ホール (〒101-0021)

  • 参加料: 22,000円(税込)/人 (交流会込み)

  • 定員: 70名

  • 主催: 株式会社日本能率協会コンサルティング

  • イベントページ: https://www.jmac.co.jp/topics/rd2026.html

主催企業について

本フォーラムを主催する株式会社日本能率協会コンサルティング(JMAC)は、1942年創業の経営コンサルティング会社です。戦略、マーケティング&セールス、R&D、生産、TPM(Total Productive Maintenance:生産設備を最大限に活用するための管理手法)、サプライチェーン、組織・人事、BPR(Business Process Re-engineering:業務プロセスを根本的に見直し再構築すること)、ITビジネスなど、多岐にわたる分野でクロスファンクショナルなコンサルティングサービスを展開しています。

株式会社日本能率協会コンサルティング ロゴ

このフォーラムは、R&Dリーダーたちがイノベーションの新たな「納得解」を見つけ、未来の組織マネジメントを想像する貴重な機会となるでしょう。