宇宙で実証された機械式クロノグラフ「SC02C」が世界28本限定で登場!コンスタンチン・チャイキンが宇宙飛行士と共に開発したプロフェッショナルウォッチ

宇宙での実証データから生まれた信頼性

コンスタンチン・チャイキンの時計は、これまで合計4回の宇宙船外活動に参加し、そこで得られた実証データをもとに改良が重ねられてきました。

2021年4月には、「Space Conqueror」の2本のプロトタイプが宇宙ステーションへ運ばれ、そのうち1本は宇宙飛行士オレッグ・ノヴィツキーと共に、2021年6月2日と9月9日の船外活動(宇宙船や宇宙ステーションの外に出て行う作業)で使用されました。

宇宙服の上に置かれた腕時計

地球帰還後には試験結果が詳細に分析され、より高い信頼性を得るために風防(時計のガラス部分)の固定構造などが改良されています。

その後も、2022年8月には改良型クロノグラフ(ストップウォッチ機能を持つ時計)が宇宙飛行士オレッグ・アルテミエフによって再び国際宇宙ステーション(ISS)の船外で使用されました。さらに2026年5月27日には、セルゲイ・クド=スヴェルチコフとセルゲイ・ミカエフが、新世代クロノグラフを「Orlan-MKS」宇宙服に装着し、6時間6分におよぶ宇宙船外活動を実施しました。

宇宙飛行士の腕に腕時計、火星のような背景

このように、SC02Cは数年間にわたり、合計4回の宇宙船外活動という極限環境での厳しい実証を経て、その信頼性を確立してきました。

次なる実証フィールドは「地球」

SC02Cは、単なる宇宙時計の記念モデルではありません。今回発売される28本のオーナーは、この時計を実際に日常生活やさまざまな環境で使用し、その性能についてフィードバックを提供することで、研究プロジェクトそのものに参加します。

ISSの窓から地球を背景に浮遊する腕時計

地上で新たに収集されるデータは、宇宙空間で得られた結果を補完し、今後の特殊用途時計や次世代モデルの開発へ活用されます。つまりSC02Cは、宇宙での実証を終えて完成した時計ではなく、宇宙と地上をつなぎながら進化を続ける「研究ツール」の一部でもあるのです。

宇宙飛行士と共に設計された高い視認性

SC02Cのデザインは、一見するとクラシカルなクロノグラフですが、そのすべてはプロフェッショナル用途から導き出されています。開発には、実際に宇宙ステーション内外で長時間の作業を行う宇宙飛行士たちの意見も反映されました。

ディープブラックの文字盤には3つのカウンター(小さな計測盤)と大型インデックス(時刻を示す目盛り)が配置され、視認性の高い大型針を採用しています。時針先端の赤いデザインは、回転ベゼル(時計の周りの目盛り付きリング)の12時間スケールを使用する際の視認性向上にも役立ちます。

黒文字盤クロノグラフのクローズアップ

針、インデックス、ベゼルには夜光塗料(暗闇で光る塗料)が施され、サファイアクリスタル(非常に硬く傷つきにくいガラス素材)には反射防止コーティングが採用され、光の反射を抑えます。

真空、磁場、振動、衝撃。極限環境を想定したケース設計

SC02Cは、宇宙の過酷な環境に耐えるための特別なケース設計が施されています。最大4,800A/mの磁場からムーブメント(時計の内部機構)を保護する耐磁構造(磁気の影響を受けにくい設計)を採用。サファイアクリスタルは、圧力変化や強い負荷によって外側へ押し出されることを防ぐため、逆「ダブテール」構造(特殊な固定方法)によって強固に固定されています。

クロノグラフ腕時計のクローズアップ

防水性能は10気圧ですが、さらに1×10⁻⁶気圧という高真空環境(ほとんど空気や物質が存在しない状態)でも使用できるよう設計されています。宇宙ステーションへ送られる前には、遠心分離機による負荷試験、振動試験、極端な高温・低温環境での試験、衝撃試験などを実施済みです。また、各個体についても、5姿勢での精度、パワーリザーブ(ぜんまいを巻かずに動く時間)、防水性能、外部環境への耐性など、多段階の品質検査が行われています。

宇宙服の上から装着できるロングストラップも付属

この時計には、通常の腕への着用を想定した標準ストラップに加え、宇宙服の上から時計を装着するためのロングストラップも付属します。ストラップの固定ピンには、意図せず緩むことを防ぐための追加ロック用ネジ山が採用されており、SC02Cが本来、宇宙空間で使用するプロフェッショナルツールとして誕生したことを象徴する仕様です。

宇宙飛行士がオルラン宇宙服を着用、腕時計

伝説的ムーブメント「Poljot 3133」を大幅に改良

SC02Cには、コンスタンチン・チャイキンの完全自社製ムーブメントではなく、長年にわたり使用実績のある「Poljot 3133」をベースにした手巻きキャリバー「K.20-5」が採用されています。その理由は明確で、宇宙へ送る時計に最も必要なのは「実証された信頼性」だからです。

時計のムーブメント

コンスタンチン・チャイキンは、この伝説的な3133に、マニュファクチュール(自社で時計の部品製造から組み立てまで行う工房)が製造した60個の部品を追加し、大幅な改良を施しました。具体的には、12時間積算計(クロノグラフの計測時間を表示するサブダイヤル)、ハック機能(時刻合わせ時に秒針を止める機能)、振動や過負荷の影響を抑える特殊なテンプ調整機構、ムーブメントを保護するダンピングリング(衝撃吸収材)などが搭載されています。

Poljot 3133の採用には、性能だけでなく歴史的な意味もあります。1965年に人類史上初の宇宙船外活動を行った宇宙飛行士アレクセイ・レオーノフは、第一モスクワ時計工場製の「Strela」を着用していました。Strelaに搭載されていたのはキャリバー3017で、その後継として1970年代に登場したのが3133系キャリバーです。SC02Cは、現代の宇宙開発技術だけでなく、1960年代から続く機械式クロノグラフと宇宙開発の歴史にもつながるモデルと言えるでしょう。

コンスタンチン・チャイキンが描く「宇宙時計」の未来

コンスタンチン・チャイキンの宇宙時計開発は、2011年に発表された「Lunokhod」から始まりました。その後、2017年には将来の火星探査を想定した時計の研究へと発展し、「Mars Conqueror Mk1」「Mars Conqueror Mk3」、火星用永久カレンダー、さらに270個の部品で構成される地球と火星の距離表示モジュールなど、数多くの独自機構を開発しています。

火星を背景にしたSF的な時計

その研究はすでに、機械式時計が地球軌道だけでなく、将来他の惑星で使用されることまで見据えています。SC02Cは、その壮大なビジョンの一部であり、宇宙と地球をつなぐ重要なステップとなるだろうと期待されます。

SC02C 商品概要

SC02Cは、宇宙開発の最前線で培われた技術と、独立時計師の情熱が融合した特別な一本です。

SC02Cの全体像

  • モデル名: SC02C

  • 限定本数: 世界限定28本

  • ムーブメント: 手巻きキャリバー K.20-5(Poljot 3133をベースに改良、マニュファクチュール製60部品を追加、21,600振動/時、25石、パワーリザーブ約45時間、日差 −15~+15秒)

  • 機能: 時・分・スモールセコンド、センタークロノグラフ秒針、30分積算計、12時間積算計、回転ベゼルによる経過時間計測

  • ケース: ステンレススチール(直径44mm、厚さ14.5mm、耐磁性能 最大4,800A/m、10気圧防水、1×10⁻⁶気圧までの高真空環境を想定した設計)

  • ダイヤル: ディープブラック、3カウンター、アプライドインデックス(文字盤に貼り付けられた立体的な目盛り)、夜光塗料付き針・インデックス

  • ベゼル: 逆回転防止回転ベゼル、12時間スケール(直径45.1mm)

  • 風防: サファイアクリスタル(反射防止コーティング、逆ダブテール固定構造)

  • ストラップ: ブラックファブリックストラップ2本(通常着用用+宇宙服装着用ロングストラップ)

SC02Cの裏蓋

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