廃棄物が未来の燃料に? JFEエンジニアリング、COP31で革新的な「ごみ資源化」技術を発表

導入

JFEエンジニアリング株式会社が、2026年11月9日から20日にトルコのアンタルヤで開催される国連気候変動枠組条約第31回締約国会議(COP31)の「ジャパン・パビリオン」に出展することが決定しました。COP31は、世界中の政府や国際機関、企業などが集まり、気候変動問題の解決策を議論する国際会議です。

JFEエンジニアリングは、2022年のCOP27に続き2回目の出展となります。今回は、廃棄物ガス化によるケミカルリサイクル技術「C-PhoeniX Process®」を展示し、廃棄物を水素や一酸化炭素といった有用な化学原料へと変える革新的な取り組みを紹介します。

廃棄物が未来の資源に変わる「C-PhoeniX Process®」とは

この技術の核となるのは、JFEエンジニアリング独自のプロセス「C-PhoeniX Process®」です。これは、様々な種類の廃棄物を高温でガス化し、最終的に高品質な合成ガスを安定的に作り出すことを可能にします。この合成ガスは主に水素(H₂)と一酸化炭素(CO)で構成されており、これらは様々な産業で非常に重要な化学原料となります。

何がすごいのか、今までと何が違うのか

この技術の最大の特長は、世界でも希少な技術として、これまで再利用が難しかった幅広い種類の廃棄物から、安定して高品質な化学原料を生み出せる点です。従来の廃棄物処理では、焼却によるCO₂排出や、再利用できるものが限られるという課題がありました。

「C-PhoeniX Process®」は、廃棄物をただ燃やすのではなく、化学的に分解して新しい資源として生まれ変わらせる「ケミカルリサイクル」という手法を採用しています。これにより、廃棄物処理に伴うCO₂排出量を大幅に削減できるだけでなく、プラスチック製品や飛行機の燃料などを作る際に、石油などの化石由来の原料を使う量を減らすことにも貢献します。

廃棄物ケミカルリサイクルのプロセス図

将来どう役立つのか

この技術で生成される水素と一酸化炭素を主成分とする合成ガスは、以下のような形で私たちの未来に貢献すると期待されています。

  • プラスチックの原料: 新しいプラスチック製品を作るための原料として利用することで、石油由来プラスチックの使用量を削減します。

  • SAF(持続可能な航空燃料)の原料: 廃棄物から作られたSAFは、航空機のCO₂排出量削減に大きく貢献し、地球に優しい空の旅の実現を後押しします。

  • 水素源としての活用: クリーンエネルギーとして注目される水素の供給源となることで、燃料電池車や様々な産業での脱炭素化を促進します。

この技術は、廃棄物を「ごみ」として終わらせるのではなく、「未来の資源」として活用する道を開き、資源が循環する社会(サーキュラーエコノミー)の実現を強力に後押しします。

現在の開発状況

現在、「C-PhoeniX Process®」は、国立研究開発法人新エネルギー・産業技術総合開発機構(NEDO)による「グリーンイノベーション基金事業」の一環として、実証事業が進められています。2026年6月には、小型設備(処理能力:1日あたり20トン)を用いた実証試験が完了しました。今後は、さらに規模を大きくした実証試験が予定されており、本格的な実用化に向けて開発が進められている段階です。

JFEエンジニアリングのプラント

JFEエンジニアリングは、この技術を通じて国内外の脱炭素化と資源循環型社会の実現に貢献していくとしています。

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