三菱化工機、川崎重工から大型水素製造装置を受注:脱炭素社会実現へ向けた新たな一歩

水素社会の実現へ加速:三菱化工機、川崎重工から大型水素製造装置を受注

クリーンエネルギーとしての水素への期待が高まる中、三菱化工機株式会社が川崎重工業株式会社から大規模な水素製造装置を受注したことが発表されました。この動きは、日本の産業界における水素利用を一層推進し、脱炭素社会の実現に向けた重要な一歩となります。

大規模な水素製造能力で未来を支える

今回、三菱化工機が受注したのは、8,400Nm3/hr(ノーマル立方メートル/時、標準状態における気体の体積を表す単位)という高い能力を持つ水素製造装置です。これは1日あたり約18.0トンの水素を製造できる計算になり、大規模な水素供給能力を持つことを意味します。

この装置は、川崎重工が神奈川県川崎市川崎区扇町に建設する水素製造設備に導入される予定です。製造された水素は、日本水素エネルギー株式会社が進める「液化水素サプライチェーンの商用化実証」という国家プロジェクトにおいて、液化水素基地などへ供給される計画です。この実証事業は、将来的な液化水素の大量輸送・貯蔵・利用の実現を目指すもので、今回の装置はその根幹を支えることになります。

納入は2029年春頃を予定しており、その後、水素製造設備が本格稼働することで、日本のエネルギーインフラに新たな基盤が加わることになります。

60年以上の実績が評価された技術力

三菱化工機は、1964年に国内初の水蒸気改質法による水素製造装置を手掛けて以来、60年以上にわたり水素や石油といったエネルギー関連プラントの建設に携わってきました。水蒸気改質法(SMR:Steam Methane Reforming)とは、都市ガスなどの炭化水素を高温の水蒸気と反応させることで、水素を取り出す技術です。この方法は、現在、産業界で広く利用されている水素製造の主要な手法の一つです。

同社は、小型で省スペースなオンサイト水素製造装置「HyGeia(ハイジェイア)シリーズ」から、今回のような大型装置まで、国内外で200基に迫る豊富な納入実績を誇ります。今回の受注は、長年にわたる実績と高い技術力が評価された結果と言えるでしょう。

水素製造装置の主な仕様

項目 内容
水素製造方式 水蒸気メタン改質法(SMR)
水素製造能力 8,400 Nm3/hr (公称18.0t/day) x 1系統
製品水素純度 99.999%
燃料/主原料 都市ガス(13A)
完成予定 2029年春頃

製品水素純度99.999%という高純度は、燃料電池など、高い品質が求められる用途にも対応できることを示しています。

脱炭素社会と持続可能な未来への貢献

三菱化工機は、今回の取り組みを通じて、SDGs(持続可能な開発目標)の達成にも貢献します。

  • 目標7:エネルギーをみんなに そしてクリーンに

  • 目標9:産業と技術革新の基盤をつくろう

SDGs 目標7と9のアイコン

同社は、これからも長年培ってきた水素製造に関する技術と経験を活かし、国内の産業発展と持続可能な社会の実現に貢献していくことでしょう。

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