ZACROSなど9社が連携、プラスチック資源循環の未来を拓く「協創型PFモデル」実証を開始

プラスチックごみ問題に挑む新たな連携:ZACROSなど9社が「協創型PFモデル」実証を開始

世界中で深刻化するプラスチックごみ問題は、地球環境だけでなく、私たちの生活にも大きな影響を与えています。特に、食品包装などに使われる軟包装材は、複雑な構造からリサイクルが難しいとされてきました。この課題に対し、ZACROS株式会社(以下、ZACROS)を含む9社が、環境省の事業として、プラスチック(容器包装)資源循環の新たなモデル実証を開始しました。

「動静脈連携」で資源を循環させる

今回の実証の鍵となるのは「動静脈連携」です。これは、天然資源から製品を作り流通させる「動脈産業」(製造業など)と、廃棄物を回収・再利用する「静脈産業」(リサイクル業など)が手を取り合い、資源を無駄なく循環させる取り組みを指します。この連携を通じて、プラスチックの回収量を増やし、より高度なリサイクル技術を確立し、質の高い再生プラスチック(再生材)の利用を拡大することを目指します。

高度なリサイクル技術「剥離・脱墨技術」とは?

再生プラスチックの利用を広げるためには、その品質、コスト、安定した供給が不可欠です。近年、この課題を解決する技術として注目されているのが「剥離(はくり)・脱墨(だつぼく)技術」です。これは、使用済みのプラスチックフィルムからインクや接着剤などを効率的に取り除き、再び高品質なプラスチック原料として使えるようにする技術です。

9社連携で「協創型PFモデル」を検証

今回の実証では、この剥離・脱墨技術を社会に広く普及させるため、「協創型プラットフォーム(PF)モデル」の可能性が検証されます。これは、複数の企業がそれぞれ開発している剥離・脱墨技術や設備を、個別に使うのではなく、共同で活用する仕組みを指します。

軟包装材の資源循環に関わる9社が連携

この実証には、株式会社三菱総合研究所が全体統括を担い、アールエム東セロ株式会社、共栄社化学株式会社、ZACROS株式会社、大日本印刷株式会社、東洋製罐株式会社、TOPPAN株式会社、朋和産業株式会社、株式会社細川洋行、三菱ケミカル株式会社(五十音順)という、軟包装材の資源循環に関わる主要な9社が参画しています。

実証の具体的な内容

実証では、以下の2つの主要な取り組みが行われます。

  1. 協創型PFモデルの有効性評価
    個々の企業がそれぞれ技術や設備を使う場合と、協創型PFモデルとして共同で利用する場合を比較し、再生材の品質、コスト競争力、供給の安定性にどのような効果があるかを検証します。また、プラスチックの回収から再生利用までのサプライチェーン全体を対象に、各企業の役割分担や連携のあり方、共同活用における運用上の課題も整理されます。

  2. 共通サンプルを用いた剥離・脱墨技術の実証
    複数の企業が開発を進める剥離・脱墨技術について、プラスチック軟包装材の共通サンプルを用いて処理と評価を実施します。これにより、協創型PFモデルの実現に向けた課題や検討事項を把握します。この実証の目的は、個別の技術の性能を比較することではなく、共同利用を前提としたプラットフォームの成立可能性を探ることです。

「協創型PFモデル」検討領域のプロセス

ZACROSは、この実証において、プラスチック容器包装と剥離・脱墨技術開発の両方を自社で手掛ける唯一の事業者として、実証に必要なサンプルや知見の提供、結果の評価・検証に協力します。また、9社連携のもと、再生材の品質向上、安定供給、コスト競争力に貢献する協創型PFモデルの検討に参画し、その成立可能性や運営上の課題整理に取り組みます。

未来へつなぐ資源循環システム

今回の実証は、まだ研究段階ですが、プラスチック資源循環における構造的な課題を解決し、より効率的で持続可能なシステムを構築するための重要な一歩です。この取り組みを通じて、高品質な再生材やそれを用いた製品が社会に提供されることで、廃棄物を減らし、資源を大切に使う「循環型社会」の実現に貢献することが期待されます。

ZACROSは、軟包装向け積層フィルムのリサイクル技術開発にも取り組んでいます。詳細はこちらをご覧ください。
軟包装向け積層フィルムのリサイクル技術を開発

本実証は、環境省の「令和7年度プラスチック資源循環戦略に関する調査・検討業務」の一環として実施されます。この調査・検討業務については、株式会社三菱総合研究所のニュースリリースでも紹介されています。
三菱総合研究所、プラスチック資源循環戦略に関する調査・検討を開始

本件に関するお問い合わせは、ZACROS株式会社 総務部 広報グループまで。
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