研究現場の課題を解決へ!おとなりカンパニー、文科省「EPOCH」事業に採択で設備と人材スキルを可視化

研究設備と「扱える人」のスキルを一体で管理する新時代へ

研究現場では、高額な設備が各研究室に分散していたり、「その設備を誰が扱えるのか」というノウハウが個人の経験に依存していたりすることが長年の課題でした。このような状況は、若手研究者が必要な設備や技術者にたどり着きにくい、または担当者の異動や退職によって貴重なノウハウが失われるといった問題を引き起こしています。

この課題に対し、おとなりカンパニー株式会社は、文部科学省が推進する「先端研究基盤刷新事業(EPOCH)」の参画機関として採択されました。EPOCH(エポック)とは、日本の研究環境を強化するため、研究設備とそれを運用する専門人材(技術職員など)の戦略的な整備や共用化を支援する事業です。同社は、東海国立大学機構および連携大学である名古屋工業大学とともに、この革新的なプロジェクトに取り組みます。

東海国立大学機構

「おとなりGO」が研究現場の課題をどう解決するか

おとなりカンパニーが開発・展開するプラットフォーム「おとなりGO」は、研究設備・機器の情報と、それを扱う人材のスキル情報を一体で管理する仕組みを構築します。これまで別々に管理されがちだった「何があるか」と「誰が扱えるか」を同時に検索できる状態を作り出すことが、「おとなりGO」の核となる機能です。

「おとなりGO」では、スキルを個人の属性としてではなく、特定の設備や技術と結びつけて記録します。これにより、例えば「この装置を使える技術者は誰だろう?」と装置から人を辿ったり、「この技術に対応できる装置はどれだろう?」と技術から装置を探したりすることが可能になります。これは、研究者が必要なリソースに迅速にアクセスできるようになるだけでなく、研究機関全体のノウハウが組織の資産として蓄積され、担当者の交代があっても運用技術が失われにくくなることを意味します。

おとなりカンパニーは、この情報基盤の構築を通じて、研究設備の共用化を実務として機能させるための前提を整えることを目指しています。現在開発中の「おとなりGO」は、2026年9月に先行提供版(プレリリース版)の公開が予定されています。

プロジェクト概要と未来への展望

今回の採択プロジェクトは、「EPOCH 東海国立大学機構 研究環境の新時代を開拓するイノベーションコアファシリティプロジェクト」と名付けられ、令和8年度から令和17年度までの10年間をかけて実施されます。文部科学省のEPOCH事業に関する詳細はこちらで確認できます。

名古屋工業大学

おとなりカンパニーは、「おとなりGO」を通じて、埋もれていた設備と人のスキルが「おとなり」同士でつながり、互いに活かし合える状態を作り出すことを目指しています。この課題は大学の研究現場だけでなく、企業の研究開発現場にも共通しているため、将来的にはより広範な分野での活用が期待されます。

関係機関およびおとなりカンパニーについて

  • 東海国立大学機構
    名古屋大学と岐阜大学を設置する国立大学法人です。世界最高水準の研究と質の高い教育を目指し、先進的な教育・研究環境を整備・運営しています。
    東海国立大学機構サイト

  • 名古屋工業大学
    工学分野に特化した国立大学法人です。高度な専門技術者の育成と、社会課題を解決する革新的な学術研究を推進しています。
    名古屋工業大学サイト

  • おとなりカンパニー株式会社
    組織が保有するアセット(設備など)と人材のスキルを一元管理し、共用・活用を促進するプラットフォーム「おとなりGO」を開発中です。
    おとなりカンパニー株式会社コーポレートサイト