8,739名が来場!「AI博覧会 Summer 2026」で最新ヒューマノイドや国産LLMが示すAIの未来

「AI博覧会 Summer 2026」が示すAIの現在地と未来

2026年8月26日(水)・27日(木)の2日間、新宿住友ビル 三角広場にて「AI博覧会 Summer 2026」が開催されました。このイベントには合計8,739名(1日目4,245名、2日目4,494名)が来場し、AI(人工知能)技術とその社会実装への高い関心が示されました。

AI博覧会 Summer 2026 開催報告

会場では、人間のような形をしたロボット(ヒューマノイド)や四足歩行ロボットなどの実機が間近で披露され、多くの来場者が足を止めました。また、AIを活用した製品やサービスの導入に関する具体的な相談が活発に行われ、最新のAI技術がどのように社会に役立つのか、その可能性を探る2日間となりました。

最新AIサービスからヒューマノイドまで集結した展示エリア

展示エリアには80社・約200製品以上のAI関連サービスが集結しました。大規模言語モデル(LLM)※1、AIエージェント※2、生成AI※3、AI-OCR※4、データ分析、業務効率化、AI人材育成、AI受託開発など、企業の多様な課題に対応する幅広いソリューションが紹介されました。

AI博覧会 展示エリアの様子

各ブースでは、サービスの紹介だけでなく、実際の操作画面や製品を用いたデモンストレーションが多数実施されました。来場者は機能や特徴を確かめながら、自社での活用方法や既存業務への導入について、担当者へ具体的な質問を投げかけていました。

AI博覧会 ブースでの商談風景

高い関心を集めた「フィジカルAI・ロボットゾーン」

特に注目を集めたのは、ヒューマノイドや四足歩行ロボットなどを展示した「フィジカルAI※5・ロボットゾーン」です。

株式会社エルザジャパンのブースでは、全天候型の産業用ヒューマノイドロボット「DEEPRobotics DR02」が国内で初めて披露されました。隣には四足歩行ロボット「DEEPRobotics Lynx M20 Pro」も並び、多くの来場者が実機を間近で見ようと足を止めていました。これらのロボットは、工場や危険な環境での作業を自動化するなど、様々な分野での活躍が期待されています。

エルザジャパンのブース

ドーナッツロボティクス株式会社のブースでは、量産型・二足歩行ヒューマノイド「cinnamon 1」と新型ヒューマノイド「cinnamon mini」が展示されました。特に、声を出さずに手振りや指の動きでロボットへ指示を出す独自技術「サイレント ジェスチャー コントロール」は、来場者の注目をひきつけました。これは、騒がしい環境やプライバシーに配慮が必要な場所で、より直感的なロボット操作を可能にする技術として、将来的な応用が期待されます。

ドーナッツロボティクスのブース

株式会社APTOのブースでは、実機ロボットを用いた模倣学習データの収集や、シミュレーションを活用したデータ生成といった、フィジカルAIの開発を支える技術が紹介されました。ロボット本体だけでなく、その知能を育むためのデータ基盤にも関心が寄せられました。

APTOのブース

約40講演が示すAIの導入と未来像

2日間にわたり約40講演が行われたカンファレンスでは、フィジカルAIや国産LLM、AIエージェント、生成AI、経営・組織へのAI導入、行政DX※6など、幅広いテーマが取り上げられました。

AI博覧会 カンファレンス風景

基調講演のハイライト

初日の基調講演には、ドーナッツロボティクス株式会社の小野 泰助氏が登壇し、「最強のヒューマノイドは日本から生まれる」をテーマに講演しました。世界中で開発競争が進むヒューマノイドの現状や、日本発の技術が持つ可能性、同社が開発する二足歩行ヒューマノイド「cinnamon 1」の世界展開に向けた戦略が語られました。

ドーナッツロボティクス 小野氏の基調講演

2日目の基調講演では、チームみらい党首で参議院議員の安野 貴博氏が「AI時代のDX戦略 〜変革を実際に起こすために必要な考え方〜」と題して登壇。生成AIによってDXが単なる効率化だけでなく、ビジネスモデルや顧客体験そのものを変える段階へ進んでいることを解説し、最新事例を交えながら、変革を現場へ根付かせるための視点を共有しました。

参議院議員 安野氏の基調講演

国産AIの最前線

国産AIをめぐる講演にも注目が集まりました。株式会社Preferred Networksの岡田 利久氏は、国産LLM「PLaMo」をはじめとするAI開発の取り組みを紹介し、日本国内で進む基盤モデル開発の現在地とその活用可能性について語りました。

Preferred Networks 岡田氏の講演

Noetra株式会社の井尻 善久氏は「国産AIに向けたNoetraの挑戦」と題して登壇。米中主導によるデジタル赤字やデータ流出、技術供給の不安定化といった課題を背景に、企業横断で国産フロンティアモデルの構築を目指すプロジェクトの概要と展望を紹介しました。

Noetra 井尻氏の講演

実務におけるAI活用事例

実際の業務にAIをどう組み込み、成果につなげるかをテーマとした講演も多数実施されました。

GMOペパボ株式会社の西 涼那氏は、AIエージェント導入で成果を出すためのポイントを具体的な業務自動化事例とともに紹介しました。これにより、例えば顧客対応やデータ入力といった定型業務をAIが代行し、従業員はより創造的な仕事に集中できるようになります。

GMOペパボ 西氏の講演

エンジニアtype編集長の玉城 智子氏は、編集現場に蓄積された暗黙知を生かした記事品質監査AIの開発事例を解説しました。これは、AIが記事の品質を客観的に評価し、人間の編集者の負担を減らしながら、より質の高いコンテンツ制作を支援するものです。

エンジニアtype 玉城氏の講演

株式会社Sapeetの尾形 友里恵氏からは、Copilot※7による効率化の先にある営業変革をテーマに、顧客理解や案件判断、営業ナレッジを組織の競争力へつなげるための考え方が共有されました。AIが営業活動をサポートすることで、個人の経験に頼りがちだった営業のノウハウが組織全体で共有され、より効果的な営業戦略が立てられるようになるでしょう。

Sapeet 尾形氏の講演

行政分野では、江戸川区の渡邊 良光氏が「AIで変える・変わる行政の現場 江戸川区のAX取組事例」と題して登壇。令和3年から進めてきたAI活用や、2026年4月に策定した「江戸川区のAI活用に関する基本方針」をもとに、住民サービス、内部業務の効率化、災害対策、環境保全などへ広がるAI活用の実践例を共有しました。行政におけるAI活用は、市民サービスの向上や業務の迅速化に大きく貢献することが期待されます。

江戸川区 渡邊氏の講演

このほか、デジタル庁や千代田区、世田谷区をはじめとする行政・自治体に加え、生成AIを先進的に活用する企業や各分野の専門家も登壇。AIエージェントによる業務自動化や生成AIの組織定着、経営・営業・人事での活用など、AIを実際の業務や社会へ実装するための多彩な事例が紹介されました。

AI博覧会 パネルディスカッション

各会場には多くの聴講者が集まり、登壇企業・自治体が実際に取り組んできた事例や試行錯誤に熱心に耳を傾ける姿が見られました。最新技術の動向だけでなく、AIを現場へ導入し、継続的な成果につなげるための具体的なヒントを得られる場となりました。

AI導入を強力にサポートする新設カウンター

今回の「AI博覧会 Summer 2026」では、新たな取り組みとして「業界・職種別AI導入相談カウンター」が設置されました。

AI導入相談カウンター

「AIを導入したいが、どのサービスを選べばよいか分からない」「自社の課題をどのようなAIで解決できるのか相談したい」といった来場者に対し、AIsmileyのコンシェルジュが課題やAI導入の目的をヒアリング。ニーズに応じて、最適な出展企業を案内しました。これは、製品・サービスを展示するだけでなく、来場者の課題とAIサービスをつなぎ、具体的な導入検討までを後押しする新しい試みです。

AI導入相談の様子

来場者の声から見えてくるAI活用のリアリティ

来場者からは、イベントに対する期待と満足の声が多数寄せられました。

AI博覧会 来場者の様子

  • 「専門知識が必要なインテリア接客において、限られたスタッフでお客様をスムーズにご案内するため、AIの導入が必要だと感じて来場しました。チャットボット型の対話サービスなど興味深い展示が多く、業務活用のアイデアが得られました。現場へAIをしっかり組み込んでいくためにも、ぜひ次回も参加したいと思います。」(インテリア・女性)

  • 「普段からAIを活用していますが、会場にはまだ知らないサービスが多く非常に学びがありました。特にロボット関連の展示が印象的で、技術の進化を肌で感じることができました。介護の現場も含め、これからはロボットが日常に溶け込み、当たり前に活躍する社会になっていくのだと実感しました。」(介護士・男性)

  • 「社内で若手主導のAI活用提案が推進されているため、自社で活用できるAIサービスや具体的な導入アイデアを探すべく来場しました。関心のあったカンファレンスにも参加でき、多くの学びが得られたので、ぜひ次回もまた参加したいです。」(IT通信・男性2名)

寄せられたコメントからは、最新技術への純粋な関心だけでなく、自社の業務や組織が抱える課題にAIをどのように取り入れるか、具体的に検討する来場者の姿勢がうかがえます。

「AI博覧会 Summer 2026」は、実機やデモンストレーションを通じて技術を体感し、カンファレンスで先行企業・自治体の事例を学び、出展企業との対話から自社への導入を考える、AIの最新動向と社会実装の双方に触れる2日間となりました。

次回開催「AI博覧会 Fukuoka 2026」

次回の「AI博覧会 Fukuoka 2026」は、2026年9月30日(水)・10月1日(木)の2日間、博多国際展示場&カンファレンスセンターにて開催されます。福岡では初の開催となり、生成AIやAIエージェントを活用した業務効率化、バックオフィスDX、AI人材育成、製造業向けAIなど、企業の人手不足や生産性向上に直結する製品・サービスが集結する予定です。

カンファレンスには、九州の経済・産業を支える地元企業や自治体をはじめ、多彩な登壇者が参加し、地域に根差した実践事例を紹介する予定です。AIの最新動向を把握したい方や、自社に適した製品・サービスを比較・検討したい方は、ぜひご来場ください。

無料来場登録はこちら: https://event.aismiley.co.jp/event/17136/users/register

「AI博覧会 Fukuoka 2026」開催概要

  • 日時: 2026年9月30日(水)10:00~18:00、10月1日(木)10:00~17:00

  • 会場: 博多国際展示場&カンファレンスセンター(福岡県福岡市博多区東光2丁目22−15)

  • 出展対象品目: ロボット・フィジカルAI、AIエージェント、生成AI、LLM、RAG構築、ファインチューニング、マルチモーダルAI、ChatGPT連携、ライティング支援、画像生成AI、動画生成AI、議事録作成AI、画像認識、需要予測、アノテーション、AI-OCR、AI受託開発、ボイスボット、バーチャルヒューマン、エッジAI、データ分析、リスキリング、外観検査、顔認証 等

  • 想定来場者人数: 3,000名

  • 出展社数: 50社 約100製品以上

  • カンファレンス数: 30講演以上

  • 公式サイト: https://aismiley.co.jp/ai_hakurankai/fukuoka-2026/

AIポータルメディア「AIsmiley」とは

AIsmiley ロゴ

AIsmileyは、月間300万PV・掲載製品数500以上を誇る国内最大級のAIポータルメディアです。Webサイト上で気になる技術や業種・業態の事例からAIソリューションを選び、まとめて無料で資料請求できます。企業のAI導入を加速させるプラットフォームとして、国内のDX(デジタルトランスフォーメーション)推進を支援しています。

URL:https://aismiley.co.jp/

※1 LLM(大規模言語モデル): 人間が使う自然な言葉を理解し、文章を生成できるAIのこと。ChatGPTなどがその代表例です。
※2 AIエージェント: 特定の目的を達成するために、自律的に状況を判断し行動するAIプログラムです。例えば、ユーザーの代わりに情報収集やタスク実行を行います。
※3 生成AI: テキスト、画像、音声など、様々な種類のコンテンツを新しく作り出すAI技術です。アイデア出しやコンテンツ制作の効率化に役立ちます。
※4 AI-OCR: AI技術を活用して、手書きや印刷された文字を画像から読み取り、デジタルデータに変換する技術です。書類のデータ入力作業を自動化します。
※5 フィジカルAI: 現実世界で物理的に動作するロボットや装置に搭載されたAIのこと。ロボットが周囲の環境を認識し、自律的に作業を行うために不可欠な技術です。
※6 DX(デジタルトランスフォーメーション): デジタル技術を活用して、ビジネスモデルや組織、企業文化などを変革し、競争上の優位性を確立することです。
※7 Copilot: Microsoftが提供するAIアシスタント機能で、文書作成やデータ分析、メール対応など、様々な業務をAIがサポートします。