スペースデータ、技術開発統括に鈴木建氏が就任
株式会社スペースデータは2026年8月付で、安全保障事業本部内に新設された「技術管理室」の技術開発統括に、鈴木建氏が就任したことを発表しました。鈴木氏は、キヤノングループ最大級の製造拠点において、IT(情報技術)、生産ラインを支えるOT(Operational Technology:工場やプラントなどの機器や設備を制御・運用する技術)、そしてセキュリティを横断的に統括した経験を持つ人物です。さらに、生成AI(大量のデータから学習し、人間のように文章や画像を生成できる人工知能)やRAG(検索拡張生成:生成AIが回答を生成する際に、外部の信頼できる情報源から情報を検索・参照することで、より正確で信頼性の高い回答を生成する技術)の分野でのプロダクト開発や品質検証の知見も持ち合わせています。

就任の背景と技術管理室の役割
近年、生成AIの進化によって、ソフトウェアやAIシステムの開発速度は飛躍的に向上しました。これにより、短期間でデモやシステムを構築できるようになりましたが、一方で、開発過程で生まれた技術や知見を一時的な成果で終わらせず、組織の資産として蓄積し、品質と信頼性を保ちながら次の開発に活かす「共通基盤」の重要性が増しています。
特に、国の安全保障に関わる領域では、先端技術を迅速に開発する力だけでなく、研究開発で取り扱う重要な情報を適切に管理する体制が不可欠です。これには、機密情報と非機密情報の分離、アクセス制御、記録・監査への対応などが含まれます。技術を「つくる力」と「守り、運用し続ける力」を一体的に備えることが、研究開発基盤全体の信頼性を高めることにつながります。
スペースデータはこうした背景から、安全保障分野における先端技術の研究開発と情報管理を専門とする「技術管理室」を新設しました。この部署では、研究開発で得られた汎用性の高い技術や知見を共通基盤として蓄積・再利用する仕組みを構築します。同時に、情報統制、IT/OTセキュリティ、AIシステムの品質・信頼性検証を推進し、安全保障領域に求められる技術管理体制を強化していきます。
鈴木建氏のコメントとプロフィール
鈴木建氏は、技術開発統括就任にあたり、「大規模な製造拠点においてITや生産ラインを支えるシステム、セキュリティを統括してきた経験から、技術は『つくる力』と『守り、運用し続ける力』がそろってはじめて価値になると考えてきました。セキュリティは技術だけで守るものではなく、業務に根付いた運用があって初めて機能します。生成AIの登場で開発のスピードは劇的に上がりましたが、だからこそ、生まれた技術を資産として蓄積し、安全に管理する基盤の重要性は増しています。技術管理室では、開発の現場で生まれた技術を確実に次へつなぐ共通基盤づくりと、重要情報の統制、IT/OTセキュリティ、AIの品質・信頼性検証を一体的に進めていきます。国の安全保障に関わる技術を安心して託していただける体制をつくることが、私の役割だと考えています。」と述べています。

鈴木氏は、大学卒業後、キヤノングループのベトナム3工場(従業員約2万人規模)で工場IT全体の統括管理を担当。情報セキュリティ管理やJ-SOX法対応、セキュリティ監査対応、国際ネットワーク刷新、RFID・AGV(無人搬送車)を活用した生産システム開発・運用など、多岐にわたる大規模基盤刷新を主導しました。その後は、化学会社向けNLP(自然言語処理)システムやChatGPT連携機能を持つAI-OCRプロダクトのプロダクトマネジメント、生成AIの精度検証プロダクトの企画・開発、AIエージェントの品質検証など、生成AI・データ活用領域のプロジェクトを一貫して手がけています。生成AI・RAGの品質評価、精度検証、データ設計・ガバナンスにも強みを持っています。
スペースデータについて
株式会社スペースデータは、「宇宙の民主化」をミッションに掲げ、宇宙をはじめとするあらゆる空間の知能化(MAKE SPACE INTELLIGENT)に取り組むテクノロジースタートアップです。空間を情報化し、AIに物理を学ばせ、機械が自律的に動けるようにする「空間知能」の技術を活用し、宇宙開発から都市開発、防災、安全保障まで、次世代のデジタルプラットフォームを国内外で構築しています。
スペースデータの最新情報は以下の公式サイトで確認できます。
今後の展望
スペースデータは、技術管理室の体制強化を通じて、先端技術の開発知見を継続的に蓄積・再利用できる研究開発基盤を構築し、国家安全保障領域に求められる技術管理体制を強化していく方針です。今後も、重要情報を適切に統制しながら、AIを含む先端技術の品質・信頼性を高め、安全保障・レジリエンス領域における研究開発を加速していくとしています。


