オンサイト型電源とは?
「オンサイト型電源」とは、工場やビル、施設など、電気が使われる場所のすぐ近くに設置される発電設備のことです。需要地の近くで発電し、必要に応じて既存の電力インフラと連携して活用することで、二酸化炭素(CO₂)排出量の削減や、災害時の電力確保に役立つという特長があります。
協業がもたらす「新しい電力の形」
この協業の核となるのは、Bloom Energyが持つ世界的に実績のある高効率な燃料電池技術と、日立が長年培ってきたOT(Operational Technology:工場や発電所などの設備を効率的に動かすための制御技術)とシステム統合力です。
Bloom Energyの燃料電池は、短期間で導入が可能であり、都市ガス、バイオガス、さらには水素といった多様な燃料を利用できるため、電力供給の安定性が高いのが特徴です。また、駆動部がないため低騒音で高効率な発電を実現します。
一方、日立はエネルギー・産業分野での豊富な経験を活かし、ソリューション全体の設計、構築、そして運用支援を担います。日立のOTとBloom Energyの燃料電池を組み合わせることで、お客さまの既存設備との連携をスムーズにし、電力の需給最適化をサポートします。
「何がすごいのか」「今までと何が違うのか」
近年、AIの急速な普及に伴うデータセンターの増設や、産業分野での電力需要増加により、安定した電力を低炭素で確保するニーズが高まっています。従来の電力供給は主に大規模な発電所から送電網を通じて行われていましたが、この方式では送電網の制約や災害時のリスクが課題でした。
今回のオンサイト型電源ソリューションは、需要地で直接発電するため、送電網の制約に左右されずに電力を迅速に確保できる点が画期的です。これにより、データセンターは急増する電力需要に対応し、事業者は低炭素で信頼性の高い電源を短期間で構築できます。
また、燃料電池はディーゼル発電機に比べて低炭素で、長時間の連続運転が可能です。これにより、工場の生産ラインや重要インフラにおいて、停電時でも電力供給を継続できるため、企業のレジリエンス(回復力)向上とBCP(事業継続計画:非常事態が発生した際に事業資産の被害を最小限に抑え、事業を復旧・継続するための計画)対策を強力に支援します。
「将来どう役立つのか」
このソリューションは、特に以下の分野で大きな価値を発揮すると期待されます。
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データセンター向け: AIの普及により電力需要が急増するデータセンターにおいて、低炭素かつ信頼性の高い電源を短期間で確保できます。これにより、旺盛な電力需要への対応とデータセンターの脱炭素化を同時に実現し、安定した事業運営に貢献します。
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産業分野向け: 工場、半導体製造拠点、重要インフラなど、電力の安定供給が不可欠な産業用途において、既存電力網への依存を抑えた電源システムを提供します。エネルギーコストの削減だけでなく、災害時にも止まらない生産体制の構築を支援し、企業の競争力強化に貢献します。
実証試験と今後の展開
本協業に先立ち、日立は茨城県の大みか事業所において、Bloom Energy製燃料電池と日立の制御システムを連携させた実証試験を実施済みです。この実証では、燃料電池の高い発電効率と、日立の制御システムが外部からの出力制御や状態監視を可能にすることが確認されており、電力需要に応じた柔軟な出力調整や、複数台導入時の容易な拡張が実現できる見込みです。
この実証を踏まえ、日立グループのグローバルな顧客基盤を含む幅広いお客さまへの展開が進められる予定です。
本協業の詳細は、日立が2026年9月3日(木)~4日(金)に開催する「Hitachi Social Innovation Forum 2026 JAPAN」にて紹介されます。
Hitachi Social Innovation Forum 2026 JAPAN 公式サイト
日立製作所について
日立は、IT、OT(制御・運用技術)、プロダクトを活用した社会イノベーション事業を通じて、社会インフラをデジタルで革新し続けるグローバルリーダーを目指しています。環境・幸福・経済成長が調和する社会の実現に貢献するため、Lumadaをコアとしてデータから価値を創出し、顧客と社会の課題解決に取り組んでいます。



