奈良県田原本町「たわらもとReBORNプロジェクト」が令和8年度採択者7者を決定!バイオものづくりで地域に新たな息吹

地域再生を目指す「たわらもとReBORNプロジェクト」

田原本町が令和7年度に立ち上げた「たわらもとReBORNプロジェクト」は、「地域にかせぐ力を育み、持続可能な経済基盤を再構築する」ことを大きな目標としています。このプロジェクトでは、田原本町が持つ豊かな農地、関西主要都市へのアクセス、そして周辺大学・研究機関の研究シーズといった強みを活かし、「バイオものづくり」を核としたスタートアップの集積と、新しい産業クラスター(産業が特定の地域に集中している状態)の創出を目指しています。

採択された企業や研究者は、奈良中央信用金庫の旧本店を改修した事業共創拠点「TAWARAMOTO ちゅうしんReBORN STUDIO」を拠点に活動します。町内や周辺地域の事業者、大学などと連携しながら、事業開発や実証を進めることになります。プロジェクトは、事業開発の伴走支援、地域事業者とのネットワーク構築、活動場所や実証費用の提供などを通じて、田原本町での事業継続を後押しし、産業・雇用の創出や地域課題の解決に貢献することが期待されています。

プロジェクトの公式サイトはこちらです: https://tawaramoto-reborn-project.regacy-innovation.com/

令和8年度 採択スタートアップ・研究者

令和8年度は、「バイオものづくり」(生物の持つ機能や仕組みを利用して、素材や製品、エネルギーなどを生み出す技術や産業)をテーマに、以下の7者が採択されました。それぞれの実証内容を見ていきましょう。

研究者

  1. 高塚 大知 准教授
    高塚 大知 准教授

    • 所属:国立大学法人奈良国立大学機構 奈良女子大学

    • 実証内容:持続可能な農業を実現する高機能バイオスティミュラント(植物の成長を助け、ストレス耐性(病気や乾燥などへの抵抗力)を高める天然由来の物質)の開発

  2. 橋本 由介 助教
    橋本 由介 助教

    • 所属:国立大学法人 奈良先端科学技術大学院大学

    • 実証内容:3次元原子配列(物質を構成する原子がどのように並んでいるかを示す構造)とイオン化状態(原子や分子が電子を失ったり得たりして、電気を帯びた状態)を高精度に測定できる分析装置の開発

  3. 柳生 貴裕 講師
    柳生 貴裕 講師

    • 所属:公立大学法人 奈良県立医科大学

    • 実証内容:抜去歯(抜いた歯)の地域循環モデルの実証

スタートアップ

  1. 株式会社アグリテックプラス
    株式会社アグリテックプラス

    • 代表者:前田 光樹

    • 公式サイト:https://agritech-plus.jp/

    • 実証内容:イチゴ苗供給基盤の高度化に向けた植物組織培養(植物の細胞や組織の一部を人工的に育てて新しい植物体を作る技術)・順化(培養した植物を自然環境に慣れさせること)・育苗(苗を育てること)工程の開発実証

  2. C4U株式会社
    C4U株式会社

    • 代表者:平井 昭光

    • 公式サイト:https://www.crispr4u.jp/

    • 実証内容:日本発の遺伝子編集技術「CRISPR(クリスパー)」(生物のDNA(遺伝情報)の特定の場所を狙って、切り貼りしたり、改変したりできる画期的な技術)を活用した、食糧増産・食料安全保障に向けた実証

  3. ハインツテック株式会社
    ハインツテック株式会社

    • 代表者:青木 睦子

    • 公式サイト:https://hyntstech.com/ja/home_j

    • 実証内容:独自の細胞加工技術「ナノチューブ膜スタンプ」(ナノメートルレベルの微細なチューブ状の膜を使って、細胞を特定の形に並べたり、特定の機能を付与したりする技術)を活用した、近隣大学等との実証検討

  4. MICBON株式会社
    MICBON株式会社

    • 代表者:取締役 大竹 義人

    • 公式サイト:https://www.micbon.jp/

    • 実証内容:X線・CT画像からAI(人工知能)で筋肉量や骨密度を定量化(数値で測ること)する筋骨格疾患(筋肉や骨、関節の病気)予防プラットフォームの実証

キックオフイベントで連携を深める

2026年8月24日(月)には、「TAWARAMOTO ちゅうしんReBORN STUDIO」にてキックオフイベントが開催されました。採択者だけでなく、地域の事業者や行政関係者も参加し、盛況のうちに執り行われました。

キックオフイベント集合写真

イベントでは、田原本町町長の高江啓史氏、奈良中央信用金庫理事長の藤原達哉氏による挨拶に続き、ReGACYからプロジェクトの概要が説明されました。また、拠点のコミュニティーマネージャーを務める株式会社ATOMicaからは、「TAWARAMOTO ちゅうしんReBORN STUDIO」のこれまでの活動状況が共有されました。

その後、各採択者が自身の技術や事業の概要、そして田原本町および周辺地域で計画している実証内容を発表しました。発表後の情報交換では、採択者と地域事業者、行政関係者が活発に意見を交わし、今後の実証や連携に向けた交流が深められました。

今後の展望

今後、ReGACYは、地域事業者や大学等との連携を促進し、各採択者の実証計画の具体化を支援しながら、7者による田原本町での実証・事業開発に伴走します。2027年3月頃には、プロジェクトの成果を発表するデモデイの開催が予定されており、地域と「バイオものづくり」が生み出す新たな未来に期待が高まります。

ReGACY Innovation Group株式会社は、2022年2月に設立され、大手企業や自治体、教育機関からのベンチャー創出やオープンイノベーションによる事業化に特化したサービスを提供しています。経営コンサルとベンチャーキャピタルの手法を統合することで、イノベーションの探索から事業化、収益化までを一貫して支援しています。

ReGACY Innovation Group株式会社のホームページ: https://regacy-innovation.com/