H3ロケット開発の牽引者が参画!豊田市「とよた宇宙プロジェクト」が新体制で始動

豊田市が宇宙ビジネス拡大に向け「とよた宇宙プロジェクト」を新体制で始動

世界的に宇宙ビジネスが拡大する中、愛知県豊田市は、地域の持つ可能性を宇宙産業に繋げるため、「とよた宇宙プロジェクト」を新たな推進体制で実施します。日本の次世代型基幹ロケット「H3」の開発を牽引した佐藤晃浩氏をはじめ、宇宙分野で活躍する3人のリーダーを新たに迎え、多角的なアプローチで宇宙への取り組みを推進します。

新体制を支える3つの柱と専門家たち

「とよた宇宙プロジェクト」は、「技術」「暮らし」「人材」の3つの分野に焦点を当て、それぞれの分野に精通した専門家がリーダーを務めます。この新体制により、豊田市の地域資源やものづくり技術と宇宙産業との連携を促進し、市民の宇宙への関心を高め、次世代人材の育成につなげることが期待されます。

1. 技術を宇宙へ(産業振興)

この分野では、豊田市内の優れたものづくり技術を、ロケットや人工衛星などの宇宙機器の部品として活用し、宇宙の最前線へ届けることを目指します。これにより、宇宙産業の誘致と創出を図り、地域経済の新たな成長を促します。

  • 総合プロデューサー兼リーダー:佐藤晃浩氏

    • 三菱重工業株式会社 宇宙事業部 技術部 部長。名古屋大学大学院修了後、三菱重工に入社。「H-IIA/H-IIB」のシステム設計に従事した後、2014年からは日本の次世代型基幹ロケット「H3ロケット」のプロジェクトリーダーとして、その立ち上げから開発全体を牽引しました。現在は宇宙開発全体をリードする要職を務めています。

    • 佐藤晃浩氏

2. 暮らしを宇宙へ(関心喚起・プロモーション)

とよたSDGsパートナーと連携し、豊田市のモノやアイデアを活かして宇宙食や携行品などを提案・開発します。これにより、宇宙への話題を創出し、市民の宇宙への関心を高めることを目指します。宇宙がより身近な存在になることで、日常生活における新たな価値創造にもつながるでしょう。

  • リーダー:黒田有彩氏

    • 宇宙タレントであり、株式会社アンタレスの代表取締役。中学時代のNASA訪問をきっかけに宇宙に魅了され、お茶の水女子大学理学部物理学科を卒業しました。現在はメディアや講演を通じて科学の魅力を発信し、文部科学省JAXA部会臨時委員や内閣府「ムーンショットアンバサダー」を歴任。自身も宇宙飛行士選抜試験に挑戦するなど、科学と社会をつなぐ架け橋として活動しています。著書に『宇宙女子』があります。

    • 黒田有彩氏

3. 人材を宇宙へ(人材育成)

学校などで子どもたちが宇宙について学ぶ機会を創出し、将来の宇宙エンジニアや宇宙飛行士を豊田市から輩出することを目指します。これにより、未来の宇宙産業を支える人材を地域から育て、宇宙開発の発展に貢献することが期待されます。

  • リーダー:小谷勲氏

    • Benjamin Branch株式会社CEO。2009年にJAXAに入社し、イプシロンやH3ロケットの開発・運用に携わりました。米国駐在員としてNASAとの国際調整やスタートアップ支援に従事し、帰国後は宇宙ビジネスの共創を推進。2022年には宇宙教育ベンチャー「Benjamin Branch株式会社」を共同設立し、小学生向け教材「プラネットクラス」を開発。宇宙を題材に子どもたちの好奇心を育み、学ぶ楽しさを伝えています。

    • 小谷勲氏

直近で実施される取り組み

1. 近未来の宇宙を体感!「XRバス」乗車体験

豊田市駅前では、XR(クロスリアリティ:現実世界と仮想世界を融合させる技術の総称)技術を用いた特別なバスが運行されます。このバスに乗車することで、まるで宇宙空間を移動しているかのような疑似体験ができます。このイベントは、最新のテクノロジーを駆使したエンターテイメントとして、一般の人が宇宙を身近に感じる貴重な機会を提供します。

  • 日時:2026年9月19日(土)~23日(水) 午前11時30分~午後6時30分

    • ※各日13回実施(19日のみ午後0時30分開始/11回実施)
  • 場所:名鉄豊田市駅東口 特設イベント広場(愛知県豊田市喜多町2丁目)

  • 定員・申込:1回あたり11人(現地にてお申込みください)

  • XRバス イメージ

  • XRバス 内部

2. 準天頂衛星システム「みちびきコミュニティ」アウトリーチセミナー

市内企業(主に製造業やスタートアップ)の宇宙ビジネス参入を後押しするための専門セミナーが開催されます。このセミナーでは、佐藤晃浩氏や小谷勲氏のほか、宇宙産業に携わる企業関係者から、準天頂衛星システム「みちびき」(日本のGPSを補完・補強する衛星システム)の最新活用事例や、宇宙ビジネス参入へのヒントが提供されます。宇宙産業への新規参入や市場開拓を目指す企業にとって、第一線で活躍する専門家の知見を得る絶好の機会となるでしょう。

  • 日時:2026年9月30日(水) 午後1時~5時

  • 場所:豊田市青少年センター 交流室(愛知県豊田市小坂本町1丁目25)

  • 対象:宇宙産業に関心のある市内企業(主に製造業)及びスタートアップ企業

  • 内容:市内企業の宇宙ビジネス参入を後押しするため、第一線で活躍する専門家の基調講演や、最新の活用・参入事例を紹介します。

  • 定員・申込:先着100人。以下のURLからお申込みください。

  • みちびきセミナー告知

豊田市が描く宇宙の未来

「とよた宇宙プロジェクト」は、H3ロケット開発を牽引した実績を持つ佐藤晃浩氏をはじめとする各分野の専門家が参画することで、豊田市のものづくり技術を宇宙産業に結びつけ、新たな経済的価値を生み出す可能性を秘めています。また、XRバス体験や宇宙教育を通じて、市民が宇宙をより身近に感じ、未来を担う子どもたちが宇宙への夢を育む機会となるでしょう。豊田市は、このプロジェクトを通じて、地域から宇宙への貢献を目指し、未来を創造していきます。