TECH HUB YOKOHAMA、ディープテック分野のスタートアップ6社を採択 – 未来を拓く技術革新に期待

TECH HUB YOKOHAMAが未来を拓くディープテックスタートアップ6社を採択

横浜市を拠点とするテック系スタートアップ支援施設「TECH HUB YOKOHAMA」は、将来の成長が期待される「ディープテック」分野のスタートアップ6社を、「成長加速化伴走支援プログラム」の第3期採択企業として決定しました。採択された企業は、量子技術、AI、秘密計算など、社会に大きな変革をもたらす可能性を秘めた先進技術に取り組んでいます。

TECH HUB YOKOHAMA

採択された注目スタートアップ6社

今回採択されたスタートアップは、それぞれの専門分野で独自の技術を開発しています。ここでは、各社の取り組みとその可能性を紹介します。

アクプランタ株式会社

アクプランタ株式会社は、独自の酢酸バイオスティミュラント技術を活用し、作物の環境ストレス耐性を向上させる農業バイオテクノロジー企業です。バイオスティミュラントとは、植物の生理機能を高め、乾燥や塩害といった環境ストレスへの耐性を向上させる物質や技術のこと。この技術は、持続可能な農業の実現に貢献し、国内外での事業展開を目指しています。研究段階から実用化に向けて進展しており、食料問題の解決に貢献する可能性を秘めています。

アクプランタ株式会社のウェブサイト

MI-6株式会社

MI-6株式会社

MI-6株式会社は、AI(人工知能)とデータを活用し、製造業の研究開発を高度化するマテリアルズ・インフォマティクス企業です。マテリアルズ・インフォマティクスとは、AIとデータ科学を駆使して新素材の開発を効率化する研究分野を指します。同社は研究開発データ管理SaaS「miHub®」を中心に、データ駆動型R&D(研究開発)の実現を支援しており、既に実用化段階の製品を提供し、製造業の生産性向上に貢献しています。

MI-6株式会社のウェブサイト

EmotionX株式会社

EmotionX株式会社

EmotionX株式会社は、完全準同型暗号(FHE)の高速計算処理を実現する半導体技術を開発するディープテックスタートアップです。完全準同型暗号とは、データを暗号化したままで計算処理を可能にする画期的な技術で、機密情報を保護しつつ、クラウド上でのデータ分析などが実現できるようになります。同社は、機密データを秘匿したまま活用できる次世代のデータ基盤の実現を目指しており、研究開発段階にあります。この技術が実用化されれば、プライバシー保護とデータ活用の両立が大きく前進するでしょう。

EmotionX株式会社のウェブサイト

株式会社Quantum Zero

株式会社Quantum Zero

株式会社Quantum Zeroは、ダイヤモンド量子センサを活用した超高精度センシング技術を開発する量子テクノロジー企業です。量子センサとは、量子(非常に小さな粒子の振る舞い)の特性を利用して、超高感度で様々な物理量を測定するセンサーのこと。同社は工場検査、防衛、モビリティ分野などでの社会実装に向けて開発を進めており、現在は研究開発段階にあります。この技術は、これまで不可能だった微細な変化の検知を可能にし、産業の安全性や効率性を飛躍的に向上させる可能性を秘めています。

株式会社Quantum Zeroのウェブサイト

プロメシアン株式会社

プロメシアン株式会社

プロメシアン株式会社は、金属積層造形技術を活用し、調達が困難な産業用金属部品の補修・再製作を行うスタートアップです。金属積層造形技術とは、3Dプリンターのように金属粉末を一層ずつ積み重ねて部品を製造する技術で、複雑な形状や少量生産に適しています。同社は製造業のダウンタイム(稼働停止時間)削減に向け、分散型製造基盤の構築を目指しており、既に実用化に向けたサービスを提供し始めています。これにより、サプライチェーンの課題解決や、部品の長寿命化に貢献することが期待されます。

プロメシアン株式会社のウェブサイト

LQUOM株式会社

LQUOM株式会社

LQUOM株式会社は、量子インターネットの実現に向け、量子通信に不可欠な量子中継器を開発するスタートアップです。量子中継器とは、量子インターネットにおいて、量子信号の減衰を防ぎ、長距離伝送を可能にする装置を指します。同社は長距離かつ高信頼な次世代通信インフラの社会実装に取り組んでおり、研究開発段階にあります。量子インターネットは、現在のインターネットでは実現できないような究極のセキュリティ通信や、超高速計算ネットワークを可能にする技術として期待されています。

LQUOM株式会社のウェブサイト

成長加速化伴走支援プログラムとは

「TECH HUB YOKOHAMA」の「成長加速化伴走支援プログラム」は、将来の成長が期待されるテック系スタートアップを対象に、事業フェーズや個別の課題に応じた支援を行うものです。

アクセラレーションマネージャーを中心に、ベンチャーキャピタル、事業会社、知財・法務等の専門家が連携し、販路開拓、資金調達、実証実験、知財戦略などを総合的に支援します。これまでの支援先からは、多数の企業とのNDA(秘密保持契約)締結や、資金調達、人材採用の実現などの成果が生まれており、スタートアップの成長を加速させる実践的なプログラムとして展開しています。

(参考)第1期の成果発表は以下のリンクからご覧いただけます。
第1期成果発表

TECH HUB YOKOHAMAが目指す未来

横浜市は、テック系スタートアップ支援に注力しており、TECH HUB YOKOHAMAはその中核を担う拠点です。横浜市のみなとみらいに設置されたこの支援拠点は、コミュニティ形成、伴走支援、イベント開催などを通じてスタートアップの成長を支援しています。

TECH HUB YOKOHAMAロゴ

技術都市・横浜からユニコーン企業(評価額10億ドル以上の未上場企業)を輩出することを目指し、テック系スタートアップの成長戦略を仕掛けています。横浜市がテック系スタートアップ支援に注力する背景や、TECH HUB YOKOHAMAの取り組みについては、以下のインタビュー記事で詳しく紹介されています。

TECH HUB YOKOHAMAに関する詳細情報は、以下の公式ウェブサイトで確認できます。

TECH HUB YOKOHAMA 公式サイト

今回の採択企業が、それぞれの分野で社会にどのような革新をもたらすのか、今後の動向に注目が集まります。