核融合発電:”夢のエネルギー”の現在地
核融合発電は、太陽の内部で起こる現象と同じように、水素の仲間である原子核同士を融合させることで発生する膨大なエネルギーを利用して発電する技術です。発電時に二酸化炭素(CO₂)をほとんど排出せず、燃料となる資源を安定的に確保できる可能性があるため、「夢のエネルギー」とも呼ばれています。
日本政府は、フュージョンエネルギー(核融合発電)を国際競争力強化に向けた「成長戦略17分野」の一つに位置付けており、2040年度までに官民合わせて3.1兆円規模の投資を見込んでいます。2030年代の発電実証と、将来的な世界市場シェア約3割の獲得を目指しており、現在、研究開発と実証の段階が活発に進められています。
核融合発電を支える技術
展示会では、この核融合発電の社会実装を支える様々な技術が紹介されます。

長年にわたり国内外の核融合開発プロジェクトに参画してきた企業は、超電導コイル、真空容器、ブランケット、計測制御、安全解析など幅広い技術と、発電プラントで培ったエンジニアリング力を活用し、研究開発から実証、社会実装まで貢献しています。
また、民間主導の国内プロジェクトでは、重水素と三重水素による核融合反応を用いた燃焼プラズマの生成・維持、エネルギー変換、燃料システムを一体化したフュージョンエネルギー発電システムの実証が2030年代に行われる予定です。産官学連携を通じてサプライチェーンを確立し、グローバル展開を目指しています。

さらに、レーザフュージョンを用いた発電技術も注目されています。これは、大出力レーザーを使い核融合反応を起こすもので、二酸化炭素や窒素化合物を排出しないため、地球温暖化問題の解決への貢献が期待されています。この技術は、新たな光産業の創出にもつながると考えられています。

浮体式洋上風力発電:日本の広大な海域を活用する”次世代の再生可能エネルギー”
浮体式洋上風力発電は、風車を海に浮かぶ構造物(浮体)の上に設置し、係留システムで固定する発電方式です。海底に基礎を設けて固定する「着床式」とは異なり、水深が深い海域にも設置できるのが特徴です。
日本では2026年4月に再生可能エネルギー海域利用法の改正法が施行され、これまで領海内が主流だった洋上風力発電が、排他的経済水域(EEZ)での設置も可能になりました。EEZは、国連海洋法条約に基づいて設定される、沿岸国が経済的な主権を行使できる水域です。これにより、遠浅の海域が少ない日本にとって、広大な海域を活用した大規模開発の実現に大きな期待が寄せられています。
現在、北海道沖や東北沖、九州沖など、良好な風況を持つ海域での導入拡大が見込まれています。経済産業省は、2027年度以降、水深500m超や高波浪、岩盤地盤といった厳しい環境下での浮体式洋上風力発電の実証を進める方針を打ち出しており、将来的には20基程度の実証規模も視野に入れ、低コスト化や量産化技術の確立を目指しています。
浮体式洋上風力パビリオン
展示会では「浮体式洋上風力パビリオン」が特別展示され、浮体式基礎、係留システム、人材育成など、最新技術・ソリューションが一堂に展示されます。商用化に向けた最新動向や技術開発を発信する専門セミナーも連日開催され、日本の浮体式洋上風力の未来を切り拓くビジネスプラットフォームとして注目されます。
出展企業・団体(一部):







CCUS:排出したCO₂を資源に変える”脱炭素社会の切り札”
CCUS(Carbon Capture, Utilization and Storage)は、排出された二酸化炭素(CO₂)を大気中へ排出される前に回収し、地下に貯留するだけでなく、燃料や化学品などの資源として再利用する技術の総称です。再生可能エネルギーへの転換だけでは脱炭素化が難しい鉄鋼、化学、セメント、火力発電などの分野において、2050年カーボンニュートラル(温室効果ガスの排出量と吸収量を均衡させ、実質的な排出量をゼロにすること)実現に向けた重要技術として期待されています。
日本政府はCCUSをGX推進戦略やエネルギー政策の重要施策に位置付けており、2030年までの民間事業によるCCS事業開始を目指しています。その基盤となる制度として、2024年にはCO₂貯留事業の許認可や安全管理などを定めた「CCS事業法」が成立し、事業化に向けた環境整備が本格化しました。
政府は2030年までに年間600万~1,200万トン規模のCO₂貯留量確保を目標に掲げ、全国各地で進む先進的CCS事業を支援しています。CO₂の回収から輸送、貯留までを一体で整備するバリューチェーン構築やコスト低減に向けた取り組みも進められており、2030年の商用化への期待が高まっています。CO₂を減らすだけでなく、資源として活用する新たな産業創出につながる技術として注目されています。
CCUSの出展製品
展示会では、CO₂を資源として活用する具体的な技術が紹介されます。
![H2 水素 再生可能エネルギー CO2 二酸化炭素 メタンネーション 都市ガス [e-メタン] 供給 家庭、工場など 排出・回収](/wp-content/uploads/2026/09/77a7a5cb10d514270929e649b55fc14c.webp)
CO₂をリサイクルして未来の都市ガス「e-メタン」をつくる技術は、大気中に排出されるCO₂とクリーンな水素を反応させることで、合成メタンを生成し、ふたたびガスとして消費者へ届けるものです。既存の都市ガスインフラを活用できるため、脱炭素化に貢献が期待されます。
また、CO₂の分離・回収に特化した高純度回収・低温再生・繰り返し使用できるCO₂固体吸収材も展示されます。これは室温で高濃度から低濃度まで選択的にCO₂を化学吸収し、100℃程度の温度でCO₂を放出できるため、高純度のCO₂分離・回収が可能です。揮発性が極めて低く、湿度の影響も受けづらいため、長期にわたる繰り返し使用が期待されています。

世界最大級のエネルギー総合展が描く未来
「第26回 スマートエネルギー WEEK【秋】」は、GXを加速させる新エネルギーの総合展として開催されます。同時開催展として「第9回 サステナブル経営WEEK【秋】」と「第1回 [国際]熱エネルギー展【秋】」も開催され、多角的な視点から持続可能な社会への貢献が期待されます。

これらの展示会は、2030年代の発電実証を目指す核融合発電、EEZ展開が始まった浮体式洋上風力発電、2030年商用化を目指すCCUSなど、”未来のエネルギー”の社会実装を支える製品・技術が集結する場となり、脱炭素社会とエネルギー安全保障という二つの大きな課題に対する具体的な解決策が提示されるでしょう。
開催概要
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展示会名: 第26回 スマートエネルギー WEEK【秋】
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会期: 2026年9月9日(水)~11日(金) 10:00~17:00
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会場: 幕張メッセ
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主催: RX Japan合同会社
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出展社数: 550社(予定)
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来場者数: 45,000名(見込み)
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入場: 無料(事前の来場登録が必要)
関連リンク
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公式Webサイト: https://www.wsew.jp/autumn/ja-jp.html
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取材のお申し込みはこちら: https://www.wsew.jp/autumn/ja-jp/press.html



