医療AIが神経疾患診断に新たな光
医療AIベンチャーの株式会社MEDICOLAB(以下、MEDICOLAB)は、国立研究開発法人日本医療研究開発機構(AMED)の令和8年度「医工連携グローバル展開事業」に採択され、約1.09億円の補助上限額が交付されることが決定しました。
この採択により、MEDICOLABは頭部MRI(磁気共鳴画像法:強力な磁石と電波を使って体の内部を撮影し、脳の構造などを詳しく調べる検査)画像から、核医学検査(放射性物質を体内に投与し、その分布から臓器の機能や病気の状態を調べる検査)に関連する評価情報を推定・提示する医療AIプログラムの実用化を加速させます。

今までの診断と何が違うのか?
パーキンソン病をはじめとする神経変性疾患(脳や神経の細胞が徐々に壊れていく病気の総称)は、初期段階では症状が分かりにくく、一般的な頭部MRIだけでは診断が難しいことがあります。そのため、多くの場合、専門的な核医学検査が必要とされてきました。
しかし、核医学検査には専用の設備や専門の人材が必要となるため、検査を受けられる医療機関が限られています。これは、患者の移動や待機、医療機関の運用負担など、様々な課題を生んでいました。
MEDICOLABが開発する医療AIは、日常診療で広く行われている頭部MRIの画像を解析し、これまではMRIからは得ることが難しかった核医学検査に関連する評価情報を推定します。これにより、医師はより早く、より正確な診断・鑑別や、追加検査の必要性の判断を支援されることになります。
開発中の医療AIプログラムの活用が期待される疾患
このプログラムは、頭部MRI画像を解析し、核医学検査から得られる情報に関連した評価情報を推定するプログラム医療機器(ソフトウェア単体で医療機器として機能するもの)です。主に以下の疾患を対象とした活用が想定されています。
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パーキンソン病
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レビー小体型認知症
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進行性核上性麻痺
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多系統萎縮症
このAIは、医師の診断そのものを代替するものではなく、追加検査の必要性、専門医への紹介、診断・鑑別、診療方針の検討を支援するツールとして機能することが期待されています。
実用化と海外展開に向けた具体的な取り組み
今回のAMED事業の採択を通じて、MEDICOLABは主に以下の開発を進めます。
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より多くの施設で収集されたデータを用いたAIモデルの高度化と、様々な環境での汎用性(どれだけ広く使えるか)の検証
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医療機器として国から承認を得るために必要な臨床性能評価
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医療機器の安全性と品質を確保するための薬事(医薬品医療機器等法に基づく承認制度)、品質管理、サイバーセキュリティ体制の構築
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医療機関の画像システムと連携し、現場で使いやすい製品の開発
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海外のデータによる検証と、米国などへの展開準備
これにより、研究段階にとどまらず、実際の医療現場で安全かつ継続的に使用できる製品として、社会への導入(社会実装)を進める計画です。
MEDICOLABの代表取締役である井汲一尋氏は、「私自身、脳神経内科医として、診断に迷う患者さんや、専門的な検査を受けるまでに時間を要する患者さんを数多く診療してきました。日常診療で広く撮像される頭部MRIから、診断や追加検査の判断に役立つ情報を得られれば、神経疾患診療の選択肢を大きく広げられる可能性があります。今回の採択を、研究段階から医療機器としての実用化へ進む重要な機会と捉えています。国内承認と海外展開を見据え、大学・医療機関、事業パートナーの皆さまとともに、実際の医療現場へ届けるための開発を進めてまいります」とコメントしています。
株式会社MEDICOLABについて
MEDICOLABは、脳神経内科領域を中心に、医療AIやプログラム医療機器の研究開発と事業化を行うスタートアップ企業です。第一種医療機器製造販売業許可を取得しており、医療AIの研究開発から、薬事承認、製造販売、医療現場への導入までを見据えた事業体制を構築しています。
会社名:株式会社MEDICOLAB
所在地:愛知県名古屋市西区牛島町6番1号 名古屋ルーセントタワー40階
代表者:代表取締役 井汲一尋
事業内容:医療AI・プログラム医療機器の研究開発および事業化
詳細については、MEDICOLABのウェブサイトをご覧ください。
※本リリースに記載された医療AIプログラムは現在開発中であり、医薬品医療機器等法に基づく製造販売承認または認証を取得していません。



